今週のデジタル書籍トピックス 2023/10/15

デジタルブックトピックス

初開催「読む」も「聴く」も選べるダイバーシティ書店「audiobook.jp×天狼院書店 聴ける本屋さん」 秋の読書週間にあわせて期間限定オープン

 オトバンクのリリースです。業態の種類も地方にも展開を広げる天狼院の「天狼院カフェSHIBUYA」で読書週間期間に「audiobook.jp×天狼院書店 聴ける本屋さん」をオープン。試し読み&試し聴きができたり声優さんによる朗読イベントを行うとのことです。CDショップの試聴スペースみたいな感じなのでしょうか、寄ってみたいと思います。


Spotifyの新しいオーディオブックストリーミングは「壊滅的な影響」をもたらす可能性があると作家協会が指摘/Spotify’s new audiobook streaming could have ‘devastating effect’, says Society of Authors

 先週長長文の記事をこのブログで書きましたが、関連する記事がいくつかありました。現地でも反響があるニュースだったということなんでしょうね。ユーザーの声も少しみてみたのですが神サービスと喜ぶ人もいれば、聴かないから関係ないとしらっとしているものと両方ありますね。
 ガーディアンの記事なので作家協会とあるのはイギリスの団体なのでしょうね。タイトルにあるように、会員の著者やエージェントが今回のSpotifyのリリースを受けて「そんなことは聞いてない」と憤っているとのこと。出版社はというと新サービスに期待していると。出版社と著者の間で結ばれる出版契約書がどのような表現になっているかが肝だとは思いますが、聞き放題は想定していなかったとの記述にとどまり細かいところは不明です。Spotifyの今回のサービスによって著者のロイヤリティが著しく減ってしまうのではないかという懸念が広がっているという内容でした。
 日本のaudibleは聴き放題のアイテムが主流のサブスクサービスなので我々はそんなに感じないかも知れませんが、英米などは1アイテムと交換可能な1コインが毎月もらえる形式のサブスクで、聴き放題ではないのです(オプションのメニューはありますが、母数が少ないです)。そんなことも前提にあったりします。

前回の記事はこちら


Spotify のオーディオブック リーダーが Spotify で本を聴くべき理由を説明/Spotify’s Audiobook Leaders Explain Why You Should Listen to Books on Spotify

こちらはSpotifyの偉い人が、このサービスの素晴らしさをアピール。ユーザーにとっても業界にとっても喜ばしいことだと主張。まあ、ユーザーはこれまでと同じ金額で聴けるアイテムの選択肢が増えたわけなのでそりゃ嬉しいだけでしょう。でも一方で音楽業界はどうでしょう。これまでと同じアイテムを提供していたなら、オーディオブックに時間を取られたぶんだけ割を食うことになります。音楽側からの記事は今のところ見つけていませんが、あるかな。


Spotifyはオーディオブック市場でAudibleに対抗した。著者や読者にとってそれは何を意味するのでしょうか?/Spotify has taken on Audible in the audiobook market. What does it mean for authors and readers?

アクセシビリティが上がることはユーザーにとっていいこと。著者もデジタルコンテンツのロイヤリティが高いことに期待する一方、プラットフォームの秘密主義を懸念している。あと、無制限の聴き放題はよくないですね、とも。

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