今週のデジタル書籍トピックス：
Audible がこれまでにないハリー・ポッターの魔法を作り上げます/Audible cooking up some Harry Potter magic like never before(Good E Reader)
オーディブル限定で、ハリー・ポッターシリーズ７つのストーリー全てを新規で作成するとのことです。100名を超える声優がキャスティングされる高品質音声の音声ドラマで、2025年からリリースされるとのことです。なるほどこのような形のリバイバルもありですね。映画化されるもの、音声ドラマ化されるもの、など作品の出口が広がりますね。お値段はいくらぐらいになるのだろう？そこも気になります。
Apple Podcastにおける書き起こし(Apple Podcast for Creators)
apple podcastで新しく配信されるコンテンツは文字の書き起こしも同時に提供可能になるとのこと。youtubeの字幕機能のようなものなのでしょうか。専門的な内容の場合は漢字がわかると理解の吸収力違うんですよね、と思ったら英語、フランス語、ドイツ語、スペイン語からとのことでした。
韓国の「NAVER」や「カカオ」にとって「縦読み漫画（ウェブトゥーン）」は、どれくらいの規模なのか(現代メディア）
韓国関係の記事３連発です。NAVERとカカオ、韓国の２大プラットフォーム、そして独立系アプリコミックの売上から、韓国のウェブトゥーン市場のスケールを探る記事です。市場規模もそうなのですがそもそものビジネスモデルが事業によって違ったり、すると当然売上の算出も変わってくるわけで、そのあたりも含め勉強になりました。今週韓国を仕事で訪問したのですが、韓国の出版社の方々もウェブトゥーンに関しては同じコミックでも「別業界」と捉えているというお話を聞いて、感覚的には日本と同じなんだなあ、と感じました。いいか悪いかではないですけど。
【ちょい事情通の記者】エドテック-出版業界の著作権攻防、freewheelin クォン・ギソン インタビュー(KORIT)
韓国記事二つ目です。これはEduテック企業と出版社との著作権に関する争いの話です。プログラムのコードに著作権があるかという論争はかつてありましたが、確かに数学の問題とかもオリジナリティとかの境界線は難しいですよね。生成AI時代に表面化してくるなあやはり、という論点です。解答・解説とかも範疇に入りますね。でも出版社は著作権を守れるのか、結果はともあれ守るマインドだと遅かれ早かれ事業的なところで守れなくなってしまうような気はします。
韓国の出版業界のホットな最新情報をお届け！(note フォレスト出版）
フォレスト出版さんの韓国への版権輸出ビジネスにおいての出張レポート。過去の書籍がひょんなことから注目を浴びて問い合わせが入ることは、ありますね。出会った時が新刊、という言葉がありますが、ひょんなきっかけで知ることになった書籍が発信力のあるインフルエンサーによって脚光を浴びるというのは日本だけではない現象、それはそうですよね。さて、火をつける方法とついてからの対処が出版社の課題なわけなんですが。
人月商売は嫌だ！ 情シス子会社が「めちゃコミ」を成功に導けた原動力(日経Xtech)
「めちゃコミの運営会社で、インフォコムの100％子会社であるアムタス」記事の導入から、おお、と気圧されますが、いわゆるネットでのマーケティングをこのようにやっているという施策を公開。上の韓国の事例、NAVERとカカオの記事とあわせて読むと同じところと違うところが浮き出て面白いですよ。これは特集シリーズ記事ですので前後の記事もあわせてどうぞ。
EU諸国における電子書籍の購入傾向: 紙書籍と電子書籍/e-book buying preference in EU countries: Print vs e-books(Good E Reader)
EU諸国の業界統計。ネットで書籍を買う人のうち紙書籍を買った人、電子書籍を買った人の比率を調査したものです。書店での購入は入っていないようですね。国によっての違いがどのような理由から来るのかも興味本位で知りたいなあ、と思いました。
Voicyで『エッセンシャル思考』など、かんき出版のオーディオブック100冊以上を配信開始。(PRTIMES voicy)
音声プラットフォームvoicyの、オーディオブック投入のリリースが続きます。パーソナリティのキャッシュポイントとしてのオーディオブックという「型」ができていくのか、ストアの別ジャンルとして育っていくのかは興味深くチェックしていきたいと思います。100冊以上の同時投入は過去最大、ですよね。
今週の読書メモ：
『仕事の辞め方』鈴木 おさむ (著) 幻冬舎
『メタ思考～「頭のいい人」の思考法を身につける』澤 円 (著) 大和書房
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