読書メモ:国宝

オーディオブック読書メモ

読み終わったのは少し前なのですが、なかなか書き出せないままずるずると時間が経ってしまいました。この大作の読書メモを書くとなると、なんというか、重い。というか書き出しずらい。

ちなみに私は、原作本は読んでいませんでした。
大ヒットした映画版を、あまりにも評判がいいので観に行き(流行りものは見ておきたい派)、その評判どおり、観客の典型マジョリティ的に感動、うっとりして、溜め息が出たのを覚えています。ベタ客です。泣いたし。

書店で原作を手に取ったこともありましたが、あの厚さにはどうしても怖気づいてしまう。オーディオブックになっていることには気づいていて、映画を観た後にぽちっと購入していたのですが、ボリュームもあるので、ずるずるとライブラリの下のほうへと流れていきつつありました。

このままでは、ライブラリの奥底に沈んで、購入したことすら忘れ去られる“積ん読のオーディオ版”になってしまうところでした。そんなとき、ある人から、このオーディオブックは本物の歌舞伎役者の方(尾上菊之助さん)の朗読で、セリフも舞台のよう、反響音なども舞台に近い特別音声版になっている、制作も非常に凝っている、という話を聞いたのです。そうか、確かに普通のナレーターが読めないですよねえ。それは聞いてみたい。

このフックを逃すまい、と聞き始めました。
せっかくなので、いつもの1.7倍速ではなく、少しゆっくりめで。

これが、まあ、本当に素晴らしかった。

歌舞伎のセリフ回しはもちろんですが、どこか講談のようなお話し調がとても心地よい。聞きやすいというよりも、惚れ惚れするような語り口で、いつまでも聞いていたいと思える朗読でした。

映画の記憶をたどりながら、「あ、いまここまで来たんだな」と振り返る楽しみもありましたし、映画にはなかったエピソードや、映画とは異なる筋立ての部分に、「あ、ここは違うんだ」と気づく面白さもありました。

長い作品ではありましたが、終わったらきっとロスになるのだろうな、と思いながら聞いていたのを覚えています。ちなみに本書のオーディオブック化が決まったのは映画化の話がある前だったそうで、この演出は見事見事。目利きですねえ。
本書はオーディブル版で聞きました。

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国宝 (上) 青春篇
吉田修一 著 朝日新聞出版

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