ビジネス書を30年も読み続けておりますので、当然ながら「知っているよ」といえる知識や用語がたくさん登場する本も多いです。知識や言葉としては知っているなと、そこは軽く読み飛ばす本もあります。読み飛ばせるのが紙の本のいいところで、読み飛ばせず淡々と全部読み進められるのがオーディオブックのいいところでございます。また、知っていることではあっても、読みながら立ち止まって考えてしまう本もあります。
そういう意味で、本書は「知っていること」に対して立ち止まらせ、改めて考えるきっかけを与えてくれた1冊になりました。これは貴重なことです。知っていると思うと、「自分はそれをやっている」と錯覚してしまうものの、実はやっていないことが多いのです。そしてやってもいないのに、「やった気になっている」。なにせ性根の部分で純粋で疑うことを知らないので、このような疑うマインドは、後天的に学習したものなので忘れがちなんですよねえ(流してください)。
本書では、そうした自分自身の思い込みや行動のズレに対して、自然に気づかせてくれる導入と明快さがありました。
例えば、「ロジカルシンキング」「ラテラルシンキング」「クリティカルシンキング」といった思考法が本書でも基本に置かれています。ロジカルシンキングは情報を整理し構造化する力、ラテラルシンキングは既存の枠にとらわれない発想、そしてクリティカルシンキングは物事を疑いながら立体的に考える力です。これら三つの思考法を必要に応じてバランスよく使うことで、事象を多面的に理解し、正しい答えに近づくことができると述べられています。
本書の特徴は、ただ用語の説明をするのではなく、これらを「鵜呑みにしない」姿勢そのものに注意を向けているところです。とくに「疑う」という視点が、なぜ必要なのかを順序立てて説明し、読者が「はいはい」と流してしまわないように工夫されています。
たとえば、現代は膨大な情報があふれていますが、信頼できるものとそうでないものが混在しています。何かを判断する際、「それって本当?」と問いかける視点を持つこと、一次情報にあたること、自分のバイアスや思い込みに気づくこと——こうした思考訓練が重要であると本書は強調しています。ほんとですよ、疑う以前に、あれ、なんで僕今立ち上がったんだっけ?何しようとしてたんだっけ。の世界に足を踏み入れているんですよ。わからなくなってしまいました。何を疑う?哲学的になってきましたよ。嘘。
本書はオーディブルで読みました。

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