読書メモ:お金は歴史で儲けなさい (朝日文庫)

オーディオブック読書

目下、日経平均が史上最高値を更新したりしてニュースになっています。バブルなのか、そうではないのか。上がりきったのか、まだ上がるのか。あまり市場のニュースを見ていなかったので「記録だ」という過熱したニュースで知ったぐらいでプロセスを詳しく知らないのですが、自分のポートフォリオを見ても「全然記録的ではない」のに加えて、お仕事の方も景気に背中押されている感はないため、ニュースは情報として受け取ってはいますがピンときていない自分が今ここにいます。本当に?なんでですか?という感じで。

ファンダメンタルズ VS テクニカル分析 みたいな構図で株式市場やその他商品を語られることは私が若者だった20年ぐらい前より減っていると感じます。それよりはインデックス投資で、最適なポートフォリオを作りましょう、とかNISAをしっかり使いましょうね、みたいなトピックスが多いのですよね。最近いくつか投資・お金のリテラシー系のベストセラーが出ていますが、米国株の積立投資を中心にした内容が多いと感じます。成熟してきたといえるのかはわかりませんが、特定の会社の財務分析や、チャートの変動を毎日チェックするなどの専門性はさほど気にせず始められる敷居の低さはあるのかなと思います。その他話題といえばAIによる投資判断とかビットコインでしょうか。この辺りは全くわかりません。

例えばインデックス投資をしたとて、現在の日経平均がまだ上がるから売らないほうがいいのか、それとも高値警戒圏なのでポジション軽くした方がいいのかは判断しないといけません。それは個別銘柄よりも対極でトレンドを考えなくてはいけません。最近投資を始めた人はともかく、コツコツ投資額を増やしてきた人は、昨今のニュースを見て内心ざわついているのではないでしょうか。

本書はこんなタイミングで読むには最適な一冊だと思います。タイトルに歴史とありますが本当に歴史です。130年もの市場の歴史から、景気の循環はなぜ起きるのか、潮目が変わるのはどのような理由か、バブルはなぜ起きてなぜはじけるのか。イノベーションがトレンドを作る条件、政治危機や戦争など足下の業績などではなく時の経過によってもたらされる「おこり」について検証・解説するものでなかなかにエキサイティングに読みました。時間だけではなく地政的なところも、なるほど納得。なにせ歴史なので揺るぎません。いつ読むのか、今でしょ!(文庫になった本のオーディオ版で興奮しているおじさんです)

『お金は歴史で儲けなさい』
加谷 珪一 (著) 朝日文庫

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