読書メモ：「マニュアル」をナメるな！～職場のミスの本当の原因～ (光文社新書)

なめてないですなめてないです。とんでもないことです。その逆です。

昔から使っている、という理由のみで使われている旧態依然とした「使えなくなっている」マニュアルがなぜあるのか。使えるマニュアルとは何か。その書き方とは。そして何か起きた時にちゃんと参照するようにするのは、などが説得力満タンに綴られている一冊です。マニュアルというものを持たなくていいぐらいの規模から属人的に仕事を任せ任され、それぞれがガラパゴスを背負って独自に学び経験を積み、みないい年になり引きつごう、引き継ぐ人を決めよう、どこから教えたらいいんだ？なうみたいな社会人経験をしている私にとって、必要であることはわかりきっていながら手をつけられていないものの代表選手でした。一回書いてしまってもまた変わるからなあ、とか経験によって書き方変えなきゃいけないからなあとか小声で言い訳をしつつここまできてしまいました。そういう自分ごともあったもので、色々考え脳内で脱線しながら読みました。

マニュアルを作るための実務的なマニュアルというよりは、よいマニュアルとは、悪いマニュアルとは、ということについて説得力ありすぎる実例とともに教えていただけます。歴史の蘊蓄も使える豆知識でうれしかったりします。参照の方法や改訂方法も選択肢に自由度がある今、啓発目的で読むのはアリだと思います。