読書メモ:世界は知財でできている

オーディオブック読書メモ

知財については、仕事でも関わっているので知っておかなければいけないと思いつつ、でも著作権ほどガッツリ接しているわけでもなく、著作権すらしっかり勉強していないのでさらに後回しになっていました。そんな私にとってちょうどぴったりな本でした。

本書では、特許・商標・意匠・著作権といった知的財産権の基本から、それらがどのように私たちの生活やビジネスと結びついているのかが丁寧に解説されています。単なる制度の説明ではなく、スマートフォン、アパレル、エンタメ、ITサービスなど、身近な具体例を通して「世界は本当に知財でできている」という実感を持たせてくれる構成になっていました。

特に印象に残ったのは、知財を「守るための権利」というだけでなく、「競争力を生み出す戦略」として捉えている点です。企業同士の特許紛争やブランド戦略の事例から、知財が経営そのものに直結していることがよく分かりました。知財は法務部門だけの話ではなく、事業づくりの根幹に関わるテーマなのだと改めて感じました。

そして、特にAIが登場してからのトピックス。AIがミッドジャーニーで描いた絵の著作権の判例の経緯など、実例がたくさんあってわかりやすかったです。AI生成物に著作権は認められるのか、人間の創作性とは何か、といった問いが、どこをポイントとされているかの視点がありよかった。

また、AI時代においては「誰が創作者なのか」「学習データの扱いはどうなるのか」といった新しい論点が次々に生まれていることも示されており、知財の世界が決して固定的なものではないことも実感しました。法律は常に後追いにならざるを得ない部分があり、その揺れ動く過程そのものが今まさに進行中なのだというリアル感がありました。

これからもAIの成長で価値観は変わっていくところもあると思いますが、だからこそ、現時点での座標として知識を持っておくことが大切だと感じました。知財は専門家だけのものではなく、コンテンツを作る人、サービスを提供する人、情報を発信する人すべてに関わるテーマです。

本書はオーディブルで読みました。

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