読書メモ:違和感にもほどがある!

オーディオブック読書メモ

松尾貴史さんの本を読むのは、おそらくこれが初めてです。
私がまだ学生だった頃、彼が一人で多重収録して『朝まで生テレビ』のパロディをやっていたのをみて、爆笑したのをよく覚えています。それ以来、彼のお笑いやユーモア、趣味人としての活動は、どこか横目で追ってきたような感覚があります。

たまにラジオやニュースで、世の中の出来事についてコメントしているのを耳にすると、政治家の物言いや振る舞いについて、筋の通らない部分を「これは違いますよね」「こんなんじゃだめですよね」と、きっぱりとしたスタンスで語っている姿が印象に残ります。そして、そんな姿を見聞きするたびに、私はなんだかとても懐かしい気分になるのです。

私が子どもだった頃は、まだ『朝まで生テレビ』はありませんでしたが、「時事放談」など、政治経済のトピックについて「あれはよかった」「これはいかん」「こいつはダメだ」と、ああでもないこうでもないと議論する番組がたくさんありました。少なくとも、今よりはずっと多かったと思います。なんで子供なのにしっていたかというと、おじいちゃんがみていたからです。みていてそうだとか違うとか副音声みたいにしゃべってました。

その頃の出演者たちが、本当にその発言にふさわしい立場の人だったかどうかは、当時の私には判断がつきませんでしたが、それでも「忖度なく言いたいことをいっているように見えた」という印象が残っています。

今は、そもそもそうした歯切れの良い発言ができる番組自体が少ないですし、あの頃のようにズバッと語れる人もほとんど見かけなくなりました。それが「言いたくても何かの力に阻まれている」のか、「そういう役割を自ら避けている」のかは分かりません。

ただ、先日読んだ森永卓郎さんの本にもありましたが、政治と関わる発言──特に財務省に対する批判など──は、迂闊にすると“干される”というようなことが実際にあるようです。

ですから、松尾さんが「言いたい放題」なのかどうかはともかくとして、「自分が感じた違和感を、違和感として正直にぶつける」というこのスタンス自体が、非常に懐かしく感じられるのです。

昔は、テレビ以外でもそんな“言いたいおじさん”がたくさんいました。でも、今は本当にいなくなってしまいましたね。どうしても、大谷翔平の話ばかりになってしまって……。

本書に出てくる自民党の裏金問題や、今まさに終わろうとしている大阪万博の話なども、違和感が“出まくり”なトピックです。ただ、少し時差がある分、「そういえばそんなことあったな」「今、あれってどうなってるんだっけ?」というトピックスも多々ありました。違和感を持たないと、その後の答え合わせもできないですよね。


自分のアンテナをちょこっと調整して、世の中のあちこちにある違和感のタネに反応していないとなと思わされる一冊でした。

本書はオーディブル版で読みました。

『違和感にもほどがある!』
松尾 貴史 (著) 毎日新聞出版

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