なんでカートに入れたかどうかはあんまり覚えていません。名作であって、読んだことがなくて「経験してみるか」みたいな感じだったと思います。
やっぱり小説も映画もそうですけれども、「有名な作品である」という知識だけはあって、それ以上の情報を全く知らない作品って結構ありますよね。本書もそうでした。
『大地の子』というタイトルだけでは、想像できる情報ってほとんどないじゃないですか。中国と日本が舞台の作品だったことも知らなかったです。予備知識もなかったですね(『二つの祖国』ともごっちゃになっていた)。
そんな本を手に取って「チャレンジしてみようかな」と思えたのは、やっぱりオーディオブックのおかげだと思うんですよね。ハードルを下げてくれるだけでも本当にありがたいと思いました。
毎度のごとく、作品そのものの手前のことばかりを喋っておりますけれども、実際読み終えてみて、生半可な読書感想文を書く自信など本当にありません。
私は朝の通勤電車や散歩中に読んでいたのですが、「朝からこんな話を読んでいて大丈夫なのか」と思うくらい、重くて張り詰めた気持ちが続きました。
「ハッピーに終わってほしい」と、それだけを頼みに読んでいた部分もあります。実際、そう思わせる流れもあったのですが、なかなか思う通りにはいかず、ましてやどこで終わるのかも分からず、何巻までかも知らずに、ハラハラしながら読んでいました。
内容について、ここで何かいえることはないのですが、非常に読み応えがありました。どういう取材を経たらこのような作品が書けるのか……それはもう、途方もない取材力、構成力そして書く力と根気があってこそだと思います。軽々しく語れませんよね。なので書けません。
そういった力によって形になった作品を、読者として味わえるというのは、本当に幸せなことだと思います。
本書はオーディブルで読みました。
『大地の子』1〜4巻
山崎豊子 文春文庫


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