読書メモ:時代を先読みし、チャンスを生み出す 未来予測の技法 (ディスカヴァーリベラルアーツカレッジ) 

オーディオブック読書メモ

『世界秩序が変わる時』を読んだ流れで、『未来予測の技法』は繋がっているテーマだと感じ、ナイスバトンタッチだなと思って手に取りました。けれども、『世界秩序が変わる時』のダイナミックでマクロな視点のインパクトがあまりに強く、本書のロジカルな内容が逆に机上の空論のように見えてしまい、「読む順番を間違えたなぁ」と思いました。まったく本書のせいではないんですが。

「未来を向く」「未来について知りたい」と思うマインドがまずは何よりも重要で、その“知りたい”という欲求をどうにかわかんないかな?と思えることこそが出発点なのではないかと感じました。フェルミ推定などの思考法もそうですが、「複雑すぎて何から考えてよいかも分からない」「とっかかりも思いつかない」というような事柄に対して、分かるところから順序立てて推論を組み立てていくプロセスが、本書では具体的かつ丁寧に描かれています。

すごいなあと思ったのは、著者が学生時代に起業し、先を読みながら「これはビジネスになる」と見抜き、それをどう成長させていくかを、自分ごととして熱中して実行してきたと。あ、推論ですが。そしてそのときの若さと情熱と熱意を伴って得た手法を、ここまでしっかりと言語化し、方法論として体系立てている点です。勢い任せじゃない。

とはいえ、実は「年齢を問わず、これから先どうなるかに関心を持ち、仮説を立てる」というマインドこそが最も“尊い”ものなのではないかと思います。MBAのような専門的な場ではなく、高校や大学の段階で、未来を推測し、先を見通すというワークを取り入れられたらいいのではないか。理系の時代だ!という答えありきじゃなくてね。
(本書はaudibleで読みました)

『時代を先読みし、チャンスを生み出す 未来予測の技法 (ディスカヴァーリベラルアーツカレッジ) 』
佐藤 航陽 (著) ディスカヴァー・トゥエンティワン

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