佐久間さんの書籍を読むのは2冊目ですね。「ずるい仕事術」もタイトルとは裏腹に兄貴がやさしく若者に仕事はさー、と教えてくれるような内容だった記憶がありますが、本書も同じトーンです。
読書メモにも書きましたが、前回の本を読んだ時は佐久間氏のことをほとんど知らかったのですが、YouTubeなど見始めると止まらなくなってしまうので、逆に意識して制御しないと危ないことがよくわかりました。フリーランスとなり、テレビマンという裏方仕事は続けながら本人がタレントとして表に出る仕事も増え、このような執筆活動も含めてますますマルチな活躍をしていること、本当にすごいなあと思います。しかも、本人が出てくる番組を見ていると、いつもいつもテンション高く、気持ちよく大笑いしているんですよね。人が笑っているのを見ると自分も気持ちよくなるといいますが、本当に笑っているのを見ていて楽しくなってつられて笑ってしまうような感じです。タイトル通りご機嫌です。
本人曰く、いつも楽天的に明るい陽キャというよりはどこか達観していて、厭世的に物事を捉えがちだったという著者が、そんなキャラながらも激しいテレビの世界で自分を保ち続けるための自分のマインドコントロール術を公開した一冊です。すべてのノウハウが自己分析とエピソードを交えて書かれているので、話として頭に入ってきます。自分を後回しにしすぎず、潰れないよう、楽しくご機嫌にいられるようにするために、気負って「自分を変える」のではなくこうしてみる、このような感情はこのように取り扱う、こういうときはこう判断するというアクションなので誰でもアレンジして取り入れることができます。感情の成分や反応の出方は人によって違いますので、自分用に調合すればいいと思います。
しかし自分語りでこれだけ「本当にいいやつなんだろうなあ」と思えるのはすごいなあ。全く嫌味もなければ、本に書く用に考えたものでもないんだろうなあという等身大感があるんですね。ご機嫌になる人は増えれば増えるほどいいので、読んでご機嫌になりましょう。

『ごきげんになる技術 キャリアも人間関係も好転する、ブレないメンタルの整え方』
佐久間 宣行 (著) 集英社
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