読書メモ:いつでも、どこでも、何度でも卓越した成果をあげる 再現性の塊

オーディオブック読書

前作『付加価値のつくりかた』で示されたメソッドを、その時だけではなく継続して形にできるように試みられた一冊です。

商品開発は、モノであってもサービスであっても企画する人やチームがいて、開発する、作るチームがいて販売するチームがあります。これは売れるのではないかという見立てでモノやサービスを作るのではなく、お客様や市場の声を聞くマーケットインがこれからは重要ですよ、とよく目にした時期がありました。ただ聞けばいいのか、ではなく「本当のマーケットインを実現するには」という点で、著者が在籍していたキーエンスの例も挙げて説明されます。本当のマーケットインというよりは、お客様の本当の悩み、こうなったらいいのにという望みですね。これさえしっかり把握することができれば商品がぶれずに、喜ばれるものになるわけです。

商品企画から販売までの話となると、組織とか経営とかいうことになってしまうので「経営書」とカテゴライズされてしまうかもしれません。キーエンスの強みに学ぶ本、という側面もあります。でも本書が面白いのは人の心、ニーズを捉え続け、価値あるものを生み出し続けるためのコミュニケーションの技術に重きが置かれていることです。これは商品企画や開発に携わっていない方でも、そして仕事とは関係ないシーンでも使えるものです。あの人はああいう言い方しているけど、目的は一体なんだろう。この人がここを高く評価するのはこういう理由があったからなんだな、と発せられる言葉の意図を汲み深掘りすることによって「本音」を導くことができます。会話でも会議でも面談等でもこれは武器になりますね。ポータブルスキルとして、忘れず携帯しておきたいものです。

いつでも、どこでも、何度でも卓越した成果をあげる 再現性の塊
田尻望 (著) かんき出版

アマゾンへのリンク
https://amzn.asia/d/5euDDRA
audiobook.jpへのリンク
audiobook.jp

コメント

タイトルとURLをコピーしました