読書メモ:世界一速く結果を出す人は、なぜ、メールを使わないのか

仕事が速い人 オーディオブック読書メモ

hacks系の本、一時期流行りましたよね。PCが一人一台持つのは当たり前になっていて、モバイルのガジェットが進化してとどめにiPhoneという破壊的なイノベーションの登場があった頃、ですかねえ。もう、記憶の前後なんて吹っ飛んでしまっていますが、今振り返ると面白い転換期だったんだなあ、と思います。僕たちが子供の頃は、 PCの新製品が出るとスペックと売り文句を暗記するほど舐めるようにみたものです。家電量販店でチラシを持って帰りました。今思うと当時の熱も何由来のなんだったんだと思いますが、神奈川県の片隅で何か最先端を感じて憧れていたのだろうなあ。でも今や、メーカーの特徴もはっきり判別できず、スペックの違いも判断基準がわからず、OSの違いとか、薄いね、とか軽いね、とかぐらいしか比べられない。昔は最新のCPUではないと動かない重いソフトウェアとか、よく落ちるとかあって、新製品欲しいなということがありましたが、今はスペックがすでに必要十分であるので、ああUSB-Cも直接させるようになったんだ、うれしー。ぐらいしか気づかない。

iPhoneも、発売されてからしばらく長く、来年のモデルはどうするどうなると話題になり、発表された日はネットに情報が飛び交いました。まあ、それは今でもそうなんですけど。できなかったことができるようになる、アプリ開発がそれを追っかける。成熟したPCにはときめかなくなったけど、それがモバイル端末にシフトしていました。それもこの数年は新モデルのリリースも、目には入ってくるけどもうわかんない。それは、数年前のモデルを使っていてももうスペック的に満たされて満足しているからだ。心配はバッテリーの劣化ぐらいなもので、現状の機能は、少なくとも私の日常的な使い方ではもう必要十分すぎてお釣りがくる。というかポテンシャル全然発揮させてない。カメラのレンズ4つがどうなっているのかもわかんない。

すっかり昔話になってしましましたが、モバイル端末の進化と、アプリのクラウド利用(言い方変ですね)と、IDによる情報の連携で、特にビジネスツールはググッと進化しました。gmailが「無限か」と思われるような容量を無料で提供してクラウドビジネスってなにこわいと思ったり。デバイスもだけど、ブラウザがタブ化して、ウェブ上で配下の各アプリと連携できるのは衝撃的でしたね。もう、発想そのものがひっくり返った感じでなんとか理解しようとしがみついていった感じでした。ソフトウェアはデバイスからインストールするもの、という固定概念をはじめ色々ぶっ壊された。そんなイノベーションがここそこで爆ぜている頃、うまく波に乗った目利きがhacksとしてナビしてくれたんだ。これも、未来感のある話にワクワクした。束の間の万能感に浸った。

本書を読んで、そういうパワーの源が、10xをはじめとしたカルチャーや、「他のことを考えずに没頭できる」環境などgoogleが社内でやってきたことの結果であったのだ、という答え合わせができる。6年前に発売された本なので効率系のノウハウについては一般的になっていることもあるが、心理的安全性についてこの時点でここまでウェイトをかけているのは、さすがだなあと思いましたよ。

「世界一速く結果を出す人は、なぜ、メールを使わないのか」 ピョートル・フェリークス・グジバチ (著) SBクリエイティブ

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