読書メモ;言語が消滅する前に (幻冬舎新書) 

オーディオブック読書メモ

國分さんと千葉さん、どちらの著作も非常に私的に面白く読んだので、そのお二人の対談をまとめた本ということで、これはポチです。

内容については哲学の話なので、私が語れることはないのですが、印象に残った点が二つありますので紹介したいと思います。

まず一つ目は、スペシャリストとしてのホスピタリティです。専門的な領域のスペシャリストであるお二人は、どちらの著作でも本当に分かりやすく、親切に説明してくれます。他のアカデミックな本と比べても、「読者に分かってもらいたい」というホスピタリティや、読者を引き込む力が非常に強いと感じました。

今回の本はお二人の対談ということで、当然ながらお互いの世界に踏み込んだ話が展開されています。これでも十分に平易に語られているのかもしれませんが、私にとっては、議論が深まっていく様子に「ああ、遠くに行かないで」「私を離さないで」とカズオを感じてしまう場面もありました。

また、コロナ期間中に収録された対談も収められており、それをきっかけに「今どう考えているのか」という点が語られています。「そういえばこの哲学者はこう言っていた」「この言葉の意味は何か」といったように、現在執筆している著書のテーマや関心について、なぜ今それを書くのかという動機が言葉にされています。

その意味のようなものが、著作の「あとがき」とは異なり、肉声として語られている点は面白かった。哲学者が、いわゆる時事的な「今起こっていること」に対して、どのような意識を持ち、どのように考え、どのように過去の言説を引用しているのか。そうした普段の思索が「今」を切り取っている様子が、パンデミックはうれしい事象ではありませんでしたがとても興味深かったです。


言語が消滅する前に
國分功一郎 (著), 千葉雅也 (著)

コメント

タイトルとURLをコピーしました