読書メモ:日本が飢える! 世界食糧危機の真実

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元農林水産省の官僚である著者が食料自給率の数字のトリックを解説し、自給率を上げるべくして採っている政策が実は日本の食糧危機リスクを増やすことになっていると訴える一冊です。なんでそんなことになってしまうのでしょう。農協と、農民と、政治(選挙)の歴史と関係を紐解きます。

まあ、そうなんでしょう。日本の台所事情はそんなとこでしょうとがっかりしながらも納得して読んでしまいました。ああ、選挙。族議員という言葉を聞かなくなって久しいですが。

それでもこれまではのんびりしていられる事情ではあった、というか深刻な事態にはなってなかっただけのことで、いざ世界の人口増加が進行することや、この度のロシアの侵攻などでお国にがっかりするだけでは済まない、ガチの飢餓に簡単になりうるのだということが数字で示されます。なぜわかっているならやらないんだ、ということに関しては政治のお粗末さもくどくど述べられています。今もパーティーの裏金問題で揉めているところですが、こんな古典的な不祥事がいまあるの?っているぐらいのレベルですよね。明らかにダメなことを、分別ある大人の代表みたいな立場の人がやっているわけで、それを考えると本書に書かれていることも、さもありなんと考えてしまいます。

話は戻って、たとえばウクライナの土地の特徴と収穫される作物についてもそうだし、自国が飢えないためには何を作るべきか。他国の農業施策とその結果などグローバルな視点での情報は興味深かったですね。加えて気候変動や人口の増減もありますし。

最近ベランダ野菜作りもやってないし、豆苗のリサイクルぐらいなもん(農業ではない)ですねえ。なんかできるかな。

『日本が飢える! 世界食料危機の真実』
山下 一仁 (著) 幻冬舎新書

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