読書メモ:こうして社員は、やる気を失っていく

オーディオブック読書

「口ぐせ」理論で数々のヒット書籍を執筆した佐藤富雄さん曰く、「脳は聞いた言葉を正しくても間違っていても一旦そのまま受け入れる。なので口ぐせ通りの人生になる。だからいい口ぐせを心がけなさい。」ロジカルであると感じます。脳科学、生理学的なエビデンスはともかくとして、これは心情的にも「多分そうだろうなあ」と腹に落ちやすい理屈なのではないでしょうか。「大丈夫なんとかなる」と1日10回口にする人と、「これは絶対無理だ」と1日10回口にする人では人生の方向が長い目で見ると大きく変わってきそうな気が確かにします。納得感があり、今日から実践できることでベストセラーになったのだと思います。

と本の紹介をしてしまいましたが私が今回読んだ本は佐藤富雄さんのものではなく『こうして社員は、やる気を失っていく』でございます。いい口ぐせの職場は、悪い口ぐせの職場よりモチベーションが上がり実績も上がります、というようなことも入っていました。でも今回私が本書を読みながら思ったことはちょっと違いまして。朝のお散歩と会社までの通勤電車内でオーディオブックを聴いているのですが、出勤前、つまりこれから仕事をするというタイミングで『こうして社員は、やる気を失っていく』職場のケースを聴き続けるというのはいかがなものか、ということなのでした。もちろん問題のある職場の描写と対になって解決策もあるわけなんですが、やはり前段の「あるある」シチュエーションはストーリーなので残っちゃうんですね。うちの会社でいうと⚪︎⚪︎さんそのまんまだな。とかああ、これ自分やっちゃっているけどこの場合はしょうがないんじゃないかなあ、とか事例がすーっと入ってきてしまうのです。このネガティブシャワーを朝から受けちゃっていいものかしらと、ずいぶん前に読んだ口ぐせ理論を思い出した次第です。

私の脳への刷り込みはともかくとして、気になるぐらいのあるあるなディテールだったということもあります。漫画の「キングダム」の主人公である信のように檄を飛ばしてモチベーションを上げるというよりは、モチベーションを下げる要因を排除して「いい空気」を作る方法が書かれております。自分の口ぐせも、気をつけようと思います。

『こうして社員は、やる気を失っていく』松岡 保昌 著 日本実業出版社

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