読書メモ:付加価値のつくりかた

オーディオブック読書

キーエンスは昔から社名は聞くけど謎の会社だった。経済誌の高利益率ランキング、とか給与ランキングのトップに必ず載っている。記憶は定かではないが、就職活動期に送りつけられたリクルートブック(なんて呼んでいたか、もう忘れた)に、すでに高給料企業で載っていたのではなかろうか。それだけ長く高収益を保てるということはタネもシカケもあるのだろうことは間違いないが、センサー関係の会社ということ以外はほぼ知らない。だって優良センサー会社のことを調べても自分のところに持ってこれる感じがしないじゃないですか。と思って本当にそれ以外の情報を知らない。なんか、特許とかでやっているのかな?みたいな。つくづく頭悪い。タネとシカケが大事なんじゃないか。零細で、属人的な技術で儲かっているのとは違う。上場企業なのである。

高付加価値?は?こちらは付加価値どころか高原価をどうやって凌ごうかと考えているなうであって、それどころではないのだよどれどれ?みたいな感じで読んだ。面白かった。

キーエンス社の採用ページにも、まずキーエンスの考え方として「最小の資本と人で、最大の付加価値を上げる」と真っ先に書いてある。ミッションとやっていることとやった結果がぶれていないということだ。すごいね。どうするか、については前に読んだ『新規事業の実践論』同様徹底的にお客に寄り添ってお客について詳しくなる。顕在化しているお悩みも、まだ誰も気付いていない改善策も、見つけ、考える。そして、決して安くはないが間違いなくビジネスにとってプラスになる商品を作り上げる。

ウィンウィンなのはしっくりくるし、ただ一方的に高額な商品を売りつけたらそりゃ、続かないよね、ということも理解できる。これ、なんなんだろうなーとしばらく頭がぐるぐるしたのだが、しっくりくるフレーズが出てきた。コンサル会社がクライアントに分析・レポートを提供するのと違って、キーエンスはそれを「ブツ」を提供する事で解決する、という事なんだろうな。だからメーカーとして孤高のポジションで競合しないのも(いや、知らないけど)納得できる。勝手に結論しました。あースッキリ。

『付加価値のつくりかた』 田尻 望 (著) かんき出版

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