AIによるコンテンツの収集と学習
欧州の古書店に入る不可解な大量発注─その裏に潜む「AI」の存在 | 本は喰われて、捨てられる…(クーリエ・ジャポン)

欧州の古書店で発生している不可解な大量発注の背後には、人工知能(AI)の存在があるとされる。特に、AIが生成した言語を用いて古書を大量に購入する動きが見られ、古書店の経営に影響を及ぼしている。これにより、古書の流通や価値が変化し、業界全体に新たな課題をもたらしている。
この記事がこの事象をどのように結論づけているのか興味がありますが、ペイ壁がありましてね。学習に関連づけられた本を自動で購入するというのは研究者であれば熱心な研究の態度なのかもしれませんが。古書店としては胸中複雑、でも売れた、ということで。はい。
AnthropicがAI学習のために数百万冊の紙の本を裁断してデジタル化しまくるため希少本が失われると懸念の声、イーロン・マスクは「SpaceXAIはそんなことしない」とアピール(GIGAZINE)

AnthropicはAIモデル「Claude」の開発のため、数百万冊の印刷書籍を裁断してスキャンし、原本を廃棄していたことが明らかになり、批判を受けています。AI企業が合法的に取得した書籍でAIをトレーニングする際に著者の許可は不要という判決が下されたものの、海賊版書籍からの方針転換として紙の本を大量購入し、破壊処理する方法を採用しています。この影響で古書市場では希少本が失われる懸念が高まっています。イーロン・マスク氏は、SpaceXAIが希少書籍を保存する方針を示しました。
まとめを長いままにしていますが、これまでの流れをおさらいするような記事でございます。なんで騒がれているのかがまとまっているのでこれからの方はどうぞ。記事のポイントとしては「貴重な初版本を破壊的なスキャンするなよ」という話でした。そういう意味ではAIの話じゃないんだよね。
AIと本のニュース #006 2026年7月27日本は「コンテンツ」から「資産」へ|本の研究社(note(ノート))

今週、AIと本に関する重要なニュースが相次ぎました。米連邦地裁はAnthropicと作家らとの著作権訴訟で15億ドルの和解を承認し、AIによる書籍利用のルールが問われています。また、AmazonでのAI生成テキストの増加が報告され、出版市場の供給量が急増する一方で、読者の支出は同じ速度では増えていないことが示されています。さらに、Hachette Book GroupらがGoogleを相手に著作権侵害の訴訟を提起し、AI学習における権利管理の新たな課題が浮上しています。
はい、こちらもまとめでございます。
出版に関わるAIサービス・提携ビジネス
ワイリー、米国のAI目標を支援するジェネシスミッションコンソーシアムに参加(publishingperspectives.com)

出版社のワイリーが、米国エネルギー省の国家的取り組みに参加し、Nvidia、Amazon Web Services、Microsoft、IBM、Advanced Micro Devicesなどのメンバーと共に「AI加速の革新と発見を支援する」ことを目指しています。
AI関連で儲かってます、の話ではなく国家のブレーンの一角を担いAI推進を支援するということでしょうか。コンテンツを持つ企業が頭角を表すのは大変健全なことと思います、はい。本当に。
ソフトバンク プラットフォーム「GaranAI」ベータ版開始 新聞社・出版社などのコンテンツを収益化(The Bunka News デジタル)

ソフトバンクが新たなプラットフォーム「GaranAI」のベータ版を開始し、新聞社や出版社などのコンテンツを収益化することを目指している。この取り組みにより、コンテンツ提供者は新たな収益源を得ることが期待されている。
サイトを見ると、事業の詳細やスケジュール、また利用者、コンテンツ提供者向けのメニューもあるようです。さて、日本語コンテンツの本命となるのでしょうか。期待しています。
事業者サイトはこちら
AIツールで本と対話する新時代/New AI tools let readers talk to books(Tech Xplore)
新たなAIツールにより、読者は本に質問できる時代が到来しています。Sinai.aiのCEO、アハメド・カメル氏は、これらのツールが本を生きた存在として扱うことを可能にすると述べています。ユーザーは電子書籍やオーディオブックとAIチャットボットを組み合わせて利用し、キャラクターの心理や歴史的背景について質問できます。AmazonのAudibleやKindleも同様の機能を提供しており、著作権の問題が懸念されています。Sinai.aiは著者や出版社に報酬を支払う「AI権利」システムを構築中ですが、業界内での反発もあります。
書籍に質問できるテキストとして発展的に使うみたいなものは、やはり電子書籍やオーディオブックの先に来るものだと思っているんですよね。やっぱり、自由に使えるテキストだけが一人歩きできるような提供の仕方ではなくて、読書体験にプラスアルファされるという前提でないと成り立ちにくいというか。書籍のパッケージを毀損しない形が最低限保証されてほしいなというのが、個人的な思いなんですけれどもね。言い方まどろっこしすぎますかね?
AIプラットフォームが本をインタラクティブ体験に変革/AI reading platforms transform books into interactive experiences – Daily Times(Daily Times)

新しい世代のAIプラットフォームが、読者が本を読む際に質問をすることを可能にし、読書体験を変えています。Sinai.aiやAudible、Kindleなどの企業が、AIアシスタントを通じて読者が物語をより理解できるよう支援しています。しかし、著作権や著者への報酬に関する懸念も高まっており、Sinai.aiは公有の本や著者の承認を得た本のみを提供しています。AI技術の急成長は、出版業界で賛否を呼んでいます。
もう一本、ご紹介です。
今週かなり拡散されていました、バフミーの記事を続けてご紹介。
Buffmee(バフミー) – あなたが成長するAI(Buffmee(バフミー))

Buffmeeは、あなたの知りたいことをサポートする専門家AIです。エンタメからビジネスまで、様々な分野のAIに相談でき、信頼できるデータを提供します。移動中や家事の合間にも耳から情報を収集でき、要約や分析、新たなアイデアの提案を行います。会話のヒントやテキスト入力を通じて、自由にAIとコミュニケーションが可能です。
出版・専門メディアと連携し、信頼性の高い情報と対話できるAIサービス「Buffmee(バフミー)」提供開始 | KDDI News Room(KDDI News Room)

KDDIは、出版・専門メディアと連携した対話型AIサービス「Buffmee」を2026年7月28日から提供開始します。このサービスは、約150の信頼性の高いコンテンツを基に、情報検索や要点整理、学びや趣味の提案を行います。出典を明示し、安心して知識を深められる体験を提供します。また、利用者は直感的に操作でき、コンテンツプロバイダーには新たな収益機会が生まれます。サービス開始を記念し、1年間のプレミアムプラン無料キャンペーンも実施予定です。
KDDIが許諾済み約150コンテンツを情報源にした対話型AIサービス「Buffmee」を月額980円で提供開始 | Media Innovation / デジタルメディアのイノベーションを加速させる(Media Innovation)

KDDIは2026年7月28日、出版社や専門メディアから許諾を得た約150のコンテンツを基にした対話型AIサービス「Buffmee」を月額980円で提供開始しました。無料プランとプレミアムプランを用意し、利用者が信頼できる情報を得られる設計が特徴です。サービスは検索・要約・分析などの機能を提供し、コンテンツプロバイダーには新たな収益機会をもたらすことを目指しています。
というわけでKDDIの新サービスがローンチされました。価格的に汎用AIチャットサービスと競合するような感じですが、それがどうなるのか。たとえば情報をとるのにコチラを使って、チャットは無料版でいいや、みたいな判断が「あり」ならば広がるのかもですね。
ChatGPTが著名作家の正確な文体模倣を拒否へ。しかし特徴や雰囲気を捉えた文章なら出力可能 | テクノエッジ TechnoEdge(テクノエッジ TechnoEdge)

OpenAIのAIチャットボット「ChatGPT」が、著名作家の文体を直接模倣するリクエストを拒否するようになった。最近の調査によると、ChatGPTは存命か故人かに関わらず、正確なスタイルの模倣を拒否し、特徴を取り入れた雰囲気的な文章を提案する。著作権法の観点からも、この変更は法的に重要な意味を持つ可能性がある。ユーザーの中には、このルール変更に困惑している声も上がっている。
んー、でも「この人に似せて」が拒否られてもGemini Notebook的に食べさせて吐き出させることはできちゃうからなあ、やろうと思えば手間かければ大体できちゃうんですよね。
文章もイラストもAIにおまかせ。セルフ出版サービス「お手軽AI出版」が絵本・マンガ制作に対応:時事ドットコム(時事ドットコム)

AIセルフ出版サービス「お手軽AI出版」が新たに絵本とマンガの制作に対応しました。AIがストーリーやキャラクター、イラスト、コマ割りを一貫して生成し、個人の出版を支援します。これにより、絵が描けない人でも物語を形にできる環境が整いました。
リリース読む限りなんだかなんでもやってくれそうで、逆に人間は何をすればいいのだろうと思いました。でもそうなんですよね。スタートボタンは押さなきゃ始まらない。
KADOKAWA×はてな、AI小説エディタ「RIKU」を共同開発 βテスト参加者も募集(KAI-YOU | POP is Here .)

KADOKAWAとはてなが共同開発したAI小説エディタ「RIKU」のβテスト参加者を募集しています。生成AIが普及する中、クリエイティブな領域での活用が進む中、AI技術を活用した新たな創作支援ツールの登場が期待されています。AIによる物語創作の可能性を探る試みとして注目されています。
こちらは小説エディタ。βテスト参加者の募集中。はてなは創作系の動きもされていたのかな、ありそうでいてちょっと不思議な感じもする提携ですね。最近はKADOKAWA*noteな感じがありましたからねえ。
【論考】生成AIによる創作で「文化」が変わる | 研究プログラム | 東京財団(東京財団)

生成AIを用いた創作は、作家やアーティストの仕事を奪うだけでなく、個人の記憶や欲望を具体化する新たな創作物を生む可能性を持つ。これにより、私的な創作が文化的生産の重要な領域となり、創作の目的や著作権、労働のあり方が再編される。特に、同人文化の影響を受け、生成AIは個人の創作活動を民主化し、創作しない自由やプライバシーの重要性も浮き彫りにする。
この記事、もう一度ゆっくり読み直そうと思います。今時点でのAI創作に関わる各要素がしっかり拾われています。
AI書籍がアマゾン市場シェアを拡大/Study: AI books gain Amazon share as catalog outpaces revenue | AI Weekly(AI Weekly)
アマゾンにおけるAI著作のフィクションは、売上の伸びに対してカタログの成長が著しく、シェアが拡大しています。研究チームは、14,419冊の自己出版されたジャンルフィクションを分析し、AIテキストが25%以上含まれるタイトルは全体の20%を占めるものの、売上の12.1%しか得ていないと報告しています。また、Kindle Unlimitedでのタイトル数が多いジャンルでは、非AI書籍の売上シェアが小さくなる傾向があることも指摘されています。
AI制作のフィクション作品が激増しているが、売上の比率はそこまで上がっていないという統計です。これは、そうだろうなとは思うのですがどうやって調べたのでしょうね。小説ジャンル調べとのことですが、実用ノウハウ系の書籍のレポートも、ぜひ知りたい。。
その他のトピックス
アメリカ人のGenAIコンテンツへの関心を探るLuminateの調査/Luminate study explores Americans’ interest in GenAI content(Music Ally)

Luminateの最新調査では、1,758人のアメリカ人を対象に、AI生成音楽やコンテンツへの関心を調査した。26%がGenAIによる音楽に対して「非常に興味がなくなる」と回答し、全体で38%が否定的な反応を示した。一方、28%は「興味が増す」と回答。特に13-17歳の若年層は、GenAI音楽に対して19%の肯定的反応を示し、18-24歳の-29%とは対照的だった。この結果は、Z世代のAIコンテンツに対する態度を一様に捉えるのは誤りであることを示唆している。
AI制作音楽に対するユーザーの受け止め方の調査記事です。小説はかなり抵抗感が強いという記事が連発していますが、こちらは世代別の反応を調べていて興味深いです。学習とフェアユースに関しても出版同様に絶賛整備中かと思いますが、音楽が先行していくのかなあ。
AI疑惑でオークションから撤回された小説『Genius』/‘Genius’ novel sold in six and seven-figure deals at auction pulled over suspected AI use(The Bookseller)

AI疑惑で七桁契約がキャンセル/Seven-Figure Book Deal Cancelled Over AI Suspicions Raises Questions About AI Guardrails – Publishers Lunch(Publishers Lunch)
ミノタウルからのデビューサスペンス小説が、14社によるオークションを経て七桁の契約で獲得されたが、AIの使用が疑われたため、今週エージェントによって撤回された。契約額は約250万ドルとされ、原稿を読んだ人々からは、AI特有の特徴が見られるとの噂が広がった。水曜日に、著者の共同エージェントであるマーク・ジェラルドとアシュリー・コールマンが著者に疑問を持ち、書籍を撤回した。
14社がコンペして高額のディールとなったのにAIじゃね?でポシャった、ってことですよね。こんなことありますか?本当に?作者も作品名も非公開ということですが原著は出ているということなのですよねえ、そうとは限らないか、でもレビューできる素材はあったわけで。不思議だなあ。
版権とAIど真ん中の記事なのでこれまでは迷いましたが、今後は両方に載せられるので気が楽です(笑)
AIクローラー を一律ブロックは間違い? 選別型ホワイトリストへの転換進む | DIGIDAY[日本版](DIGIDAY[日本版])

AI視認性を巡る議論が進化しており、メディア企業はAI回答エンジンをリファラルトラフィックの源ではなく、配信レイヤーとして扱い始めている。AIエージェントによるトラフィックは急増しており、メディア企業はクローリングやインデックス化のガイドラインを設定する必要がある。最近のデータによると、AIエージェントのトラフィックは人間のトラフィックを大きく上回っており、メディア企業はAI視認性を高めるための新たな戦略を模索している。
敵ではなくインフラ的に扱われるようになるのか。かくも、流れが早いものです。
AIが出版を容易にするが、依然として難題は残る/AI May Be Making Publishing Easier, But It’s Still Not Easy(PublishersWeekly.com)

メディアトランスフォーメーションサミットでは、AIが出版プロセスに与える影響について議論が行われた。AIは出版の障壁を下げたが、何を出版するかの判断は依然として難しい。参加者は、AIが機械に理解可能な形式でコンテンツを提供する必要性や、出版業界のリーダーシップがAI導入において重要であることを指摘した。また、AIが未来のトレンドを予測することはできないとの意見もあった。
この「いろいろあるよね」を締めくくるような記事です。どのトピックも、考えてこなしていかなければならない。もちろん、スルーも含めて、ですが。
「私はAIに今日のトレンドを分析し理解する手助けをしてもらう。明日のことは明日考えよう」
お疲れ様でした。



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