今週のトピックス
最近ちょこちょことつぶやいてきたことなんですけど、収集するニュースの数がだんだん多くなってきて、記事の自動まとめから私のコメントまで含めると、毎週かなりのボリュームになり、客観的に読む気が起きない長さになってしまっていると思っていました。
そこで、大きな3分野:
- デジタル書籍
- 生成AI・著作権絡み
- 海外版権・その他
ということで、3日に分けて更新することにいたしました。内容も取り扱うニュースもこれまで同様で、単純に3分割するだけのつもりでおります。これまで同様、ご愛顧のほどよろしくお願いいたします。
出版とは関係ないんですけど、これ気に入ってるんでみんな読んで読んで。

オーディオブック・音声メディア・合成音声
オーディオが出版に完全統合/Audio ‘fully integrated’ into publishing, say industry bosses amid format’s unstoppable growth(The Bookseller)

ジャーナリストのローレン・ブラウン氏は、オーディオブック市場の拡大が続くなか、オーディオブック・プラットフォーム、出版社、そして制作会社各社が「オーディオは今や出版界の完全に統合された一部である」と述べている
上記のまとめの通り、存在感が上がってエコシステムの一部になっていると。ディスカバラビリティかー。そうですね。そこではやはり書籍・電子書籍とつながっているアマゾンはひとつ抜けて強い存在だと思います。一冊紙で購入、電子で購入、KU、audible聴き放題などそれぞれ単価も支払われかたも違うわけですけれども、メーカーとしてはただ出すだけでは何もコントロールできないので、狙いと目的を持つことはですね、必要ですね。
AI音声広告は人間と同等、地域なまりAIで推奨意向が3倍超に(Audiostart News)

AzerionがDifferentologyに委託した調査によると、AI生成音声の広告は人間のナレーションと同等の効果があり、地域なまりのAI音声は特に推奨意向が33%に達することが明らかになりました。全体のブランドリフトはAI音声も人間音声も3%でしたが、AI音声は独自性が高く、リスナーの注意を引きやすいとされています。
面白い数字がたくさんです。英語ならではというのもあると思いますね。日本語はもっとAIはAIとわかってしまうでしょうし、ましてやなまりなどはデータが少ないので無理筋でしょう。人間の声の方が好ましいというのはこれからも「なんとなくそう思う」が続きそうですが、実はAIでした!がじわじわ増えてくるのでしょうね。
Appleの新音声APIがWhisperを上回る、初の実測ベンチマーク公開(Audiostart News)

Appleは新音声API「SpeechAnalyzer」を発表し、私設AIワークスペース「Inscribe」が5,559件の音声で旧APIおよびWhisperと比較した結果、SpeechAnalyzerが最も高精度であることが確認されました。新APIは、音声認識精度を大幅に改善。
Apple のオリジナルの音声 API なんてあったんですね。公式の音声入力のことですかね。私は音声入力は Whisper の API を使っていますが、全然問題ないです。このあたりの英語のエビデンスと日本語とではまた違うんでしょうが、切磋琢磨して賢くなっていただくのは超ウェルカムです。
本の読める店「fuzkue」で、オーディオブック視聴が可能に。audiobook.jpと初連携し「読書、ときどき聴書」開催(プレスリリース・ニュースリリース配信シェアNo.1|PR TIMES)

株式会社オトバンクが運営する「audiobook.jp」と本の読める店「fuzkue」が初めて連携し、店内でオーディオブックを視聴できる「読書、ときどき聴書」キャンペーンを開催します。期間は7月13日から8月9日までで、店内には聴き放題プラン対象作品を視聴できる端末が設置され、利用者は自由にオーディオブックを楽しめます。読書と聴書を行き来する新しい体験を提供し、目を休めながら物語を楽しむことができます。
本の読める店、フヅクエさんですね。オーディオブックJPと連携してのキャンペーンを開始されるとのこと。私としては初台も下北も近所で行きやすいのは認識していたんですけれども、ついぞ行けていなかったので、この会期中には必ず訪問いたします。必ずといってしまいましたけどね。
ChatGPTの新音声「GPT-Live」がヤバい、Spotifyが広告を本気化、ラジオ大阪はついにAIパーソナリティを地上波へ、有田哲平の番組・新アシスタント他|音声配信の今がわかるラジオ クリエイタ|クリエイターエコノミーニュース|音声配信(note(ノート))

OpenAIの新音声モデル「GPT-Live」がSNSで話題に。Spotifyは広告インフラを強化し、個人クリエイターの広告出稿が可能に。ラジオ大阪はAIパーソナリティ「弁天おび氏」による地上波番組を開始し、AIの活用が進展。さらに、オーディブルの人気番組『有田脳』に新アシスタントが就任するなど。
GPT-Liveかあ。GeminiLiveは少し遊んだけど、自然ですごいですよね。ChatGPTの音声モードも情感というんでしょうか、強弱があって迫力にすら感じますが。試してみなくては。そうだ、毎日Liveで英語でちょっとでも話すという目標を「思いついたままだった」のでした。
電子書籍・デジタルメディア
メディアドゥ第1四半期決算、増収減益で推移 – 新文化オンライン(新文化オンライン – 出版業界唯一の専門紙)

メディアドゥは2027年2月期第1四半期の連結決算を発表し、売上高は270億7400万円で前年同期比4.1%増となったが、営業利益は4億4000万円で同32.6%減、経常利益は2億0300万円で同69.6%減、親会社株主に帰属する四半期純利益は1億2900万円で同84.2%減となった。前年同期のMyAnimeListの株式売却益が影響し、今期は米Seven Seas Entertainmentの買収関連費用が影響した。第2四半期からセブンシーズの損益連結を開始予定。
メディアドゥ純利益84%減 3〜5月期、米出版社の買収費用かさむ(日本経済新聞)
まとめは長くなってしまいましたが、このまま載せさせていただきます。前年のマイアニメリストの件、今期のセブンシーズ買収の件、どちらも織り込み済みということで、改まってインパクトがある話ではなかったかと思います。むしろ、かなり丁寧にこれまでも説明されてきたことかと思います。私からは以上です。
ラノベ原作主力の出版社オーバーラップ、上場半年で業績下方修正…理由に「アニメ化書籍の売上未達」など苦戦(オタク総研)

売上収益は92億0900万円から83億円、営業利益は34億2100万円から23億7300万円に減少する見込み。修正の理由には市場成長鈍化やアニメ化による書籍売上の未達が挙げられ、一部人気タイトルの続巻発売時期のずれも影響している。第3四半期決算では、売上収益は前年同期比横ばいで、営業利益は19.0%減少した。
オーバーラップさんはもちろん電子だけのトピックというわけではないですけれども、アニメ化や書籍というのは一番伸びのエンジンとして強いものなんだろうなと思っていました。当たりの中でもレンジが広いとか、そういうことなのでしょうか。
セガサミー、ウェブトゥーンの挑戦念頭にした資本提携を解消「期待していた成果の実現が難しい」と判断 | オタク総研(オタク総研)

株式会社パピレスは、セガサミーホールディングスとの資本業務提携を解消することを決定した。両社は2023年4月に提携を開始し、ウェブトゥーンの開発を行っていたが、経営環境の変化により期待していた成果を実現することが難しくなった。今後はそれぞれの成長戦略を推進することが最適と判断し、提携解消に合意。
ウェブトゥーンに関しては、ヒットした時の爆発力の強さと、制作費や期間の長さということはよくいわれていましたよね。コストは事前にものすごくかかるけれども、そのあたりはゆくゆく AI が解消してくれるであろう、それまでにしぇあをを作っておけば強い、というようにいわれていた頃があったと思います。ただ、市場が弱くなってしまうと、当てにしていたバランスが崩れてしまうことになるので、そちらの事情だったら確かに厳しいですね。
山川出版社、Amazon PODによる学術書の復刊を開始(プレスリリース・ニュースリリース配信シェアNo.1|PR TIMES)

山川出版社は、Amazon PODを利用して歴史・人文系の専門書の復刊を開始します。品切れや重版未定の書籍を対象に、研究者や学生のニーズに応える形で、注文後に1冊ずつ印刷・製本し、確実にお届けします。書籍の内容は原本と同じですが、装丁と定価は異なります。今後、日本史や世界史などのラインアップを拡大予定です。
こちらのブログでは、POD(プリント・オン・デマンド)は電子書籍という扱いになります。なぜなら、フローが電子書籍と同じだからです。実際、商流も近いですね。でも「デジタル印刷ということなら、DSRも電子書籍なのか」と言われると、それは違うと思うんですけれども。それはともかく、山川出版社さんから出されているアカデミックなラインナップとPODの相性がすごいいいのは、間違いないですよね。
MangaNow Studio、既存書籍をマンガIPへ再構成する新サービスを開始(プレスリリース・ニュースリリース配信シェアNo.1|PR TIMES)

MangaNow Studioは、既存の書籍や原稿をマンガコンテンツに再構成する「既存書籍マンガ化サービス」を開始しました。このサービスはビジネス書や小説などを対象に、原作の魅力を整理し、マンガとしてのストーリーやキャラクターを設計します。AIとプロフェッショナルが連携し、制作からプロモーションまで一貫して支援。
AIである程度のクオリティのものができるということが周知になっているからこそ、プロがプロデュースして、作業はAIがやってくれるという組み合わせは、信頼感につながっていくのだろうなと思います。また、それをせずに「20分でできた、ヒャッハー!」と言って大量投入されているものに混じってしまうという面もありますよね。悩ましいです。
[FT]「モノ」のメディアは死なず 配信の時代、文化守るのは誰?(日本経済新聞)
著者は自宅に1000冊以上の本やDVD、LPレコードなどの物理メディアを所有しているが、純粋主義者ではなく、定額課金制の動画や音楽配信サービス、電子書籍も利用している。物理メディアとデジタル配信の共存について考察し、文化を守るために誰が責任を持つべきかを問いかけている。
ファイナンシャルタイムズ電子版からの記事です。私はこういう環境でこういうものを経験して育って、今このような理由でこういうスタイルで知識を得ている、というような「属人的なこと」「私がそうしている理由」が書かれているのって、好きです。
紙で読むと、脳のコスパ良い? 東大グループ、漫画で電子版と比較実験:朝日新聞(朝日新聞)

同じ漫画を電子書籍と紙で読む際の脳活動をfMRIで比較した結果、紙で読む方が脳の余計な活動を抑え、省エネ化に寄与することが明らかになった。社会的に文書の電子化が進む中で、デジタル教科書の導入が検討されているが、紙媒体の利点が再評価される可能性がある。
先週も GIGAZINE の記事をご紹介しましたが、ソースは同じかと思います。そうですね、デジタル教科書の導入の是非みたいなことは、日本だけではなく韓国や欧米でも取り沙汰されていますが、このようなエビデンスから変わっていくのでしょうか。とすると、デジタル化一辺倒よりは「使い分け」という、穏便な感じになるんですかね。
電子書籍ビジネス調査報告書2026 | インプレス総合研究所(research.impress.co.jp)

『電子書籍ビジネス調査報告書2026』は、紙の出版が約50年ぶりに1兆円を割り込む中、電子書籍市場の最新トレンドと未来予測を分析したリサーチレポートです。市場の質への転換が求められる中、IPの多角化や海外展開など新たな戦略が模索されています。オーディオブックや生成AIの影響、ユーザー調査データも収録され、業界関係者にとっての重要な資料となっています。
上の AI まとめが文字数制限いっぱい、完璧に詰め込みましたみたいな感じになっていて面白かったので、せっかくなので切らずにそのまま掲載いたします。値上げのインパクトもキリが良くて、気持ちよくカッコいいと思いました。
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