今週のピックアップ

今週はなんといってもこれになりますね。海外版権の領域の話も絡みますし。ただ、何もコメントできるところはないんですけど。
デジタルブックトピックス:
オーディオブック・ポッドキャスト・音声関係
木村匡志×川崎市視覚障害者情報文化センター「オーディオブック・サロンを開いてみると」読書バリアフリーの旅#6|読書百景(読書百景)

川崎市視覚障害者情報文化センターとのコラボで、「オーディオブック・サロン」イベントが開催。オーディオブックの利用方法や音声DAISYとの違いを紹介し、参加者同士の交流も促進された。木村さん、継続的にやっていらっしゃるのですね。アクセシビリティ。
「一生懸命読む」から抜け出せ。|オーディオブック制作のための…(note(ノート))

演者が地の文を読む際に直面する「音読」への偏りについて考察しています。カギカッコのジレンマを解消するには量をこなすしかないんですという話。私はこのnoteを書いている方は存じ上げないのですが、どこのどんな方だか色々空想して楽しんでおります。
電子書籍・コミック・リーダー端末・アプリ
Bookshop.orgの2025年売上が55%増加、ロマンスと電子書籍が牽引/Bookshop.org’s Sales Grew 55% in 2025, Sparked by Romance and E-books(PublishersWeekly.com)

ロマンスが主要な販売カテゴリーとなり、電子書籍の販売も5%以上を占めるようになった。新たなパートナーシップにより、330,000人の自費出版作家から120万タイトルの電子書籍が追加され、Spotifyとの提携で印刷本も販売される。
Bookshop.orgの売上が2025年に55%増加/Bookshop.org sales increased by 55% in 2025 – Good e-Reader(Good e-Reader – The latest news on audiobooks, e-books, e-readers, tablets, and reviews.)

約2900の書店と提携し、98%のパートナーがプラットフォームに好意的な印象を持っています。2026年には15%〜30%の成長を見込んでおり、Koboブランドのeリーダーとの統合や、店舗での受け取り機能の実現を目指しています。
2記事、違うところを抜き出してみました。「書店にもお金が落ちる仕組み」を始めたネットストアとして早くから注目されていましたが、次々と連携の幅を増やしていますね。まだまだ伸びているとのこと。これはすごいなあ。インディーなストアと組んだことで批判されたりしていたけど、あれはどうなったのかなあ。
Google Play BooksにAI統合を望む読者は?/Do readers want Google Play Books to integrate AI? – Good e-Reader(Good e-Reader – The latest news on audiobooks, e-books, e-readers, tablets, and reviews.)

Google Play Booksアプリに「Ask Gemini」ボタンをつける計画が。読書中に質問をしたり、内容を要約したり、複雑な概念を説明したりできるようになったりAIによるパーソナライズされた書籍やマンガの推薦も考えているようです。これって、エンジンは多分同じなんでしょうから、いうなればnotebookLMでできることができるようになるってことなんでしょう?記事タイトルは「望む読者は?」と疑問形になっていますがいかにもな話で。別の言い方をすれば読書とは別の文化的体験になる、って感じかなあ。
アマゾン、プロジェクト・ヘイル・メアリーのKindleケースを発売/Amazon launches Project Hail Mary Kindle Case – Good e-Reader(Good e-Reader – The latest news on audiobooks, e-books, e-readers, tablets, and reviews.)

このケースはKindle Paperwhite、Paperwhite Signature Edition、Kindle Colorsoftに対応しており、実際の本のように開閉でき、マグネットでKindleをスリープ状態にしたり、起動させたりできます。全体的に宇宙をテーマにしています。
電子書籍の話題といえるか、といわれると不明ですが。実は違う話がしたいだけでして・・映画を観たときそうか、Amazonは映画会社を買っていたのだったと、映画に疎いためあんまりピンと来ていなかった少し前のニュースを思い出しました。驚いたのはaudibleの広告が流れたことですね。これには意表をつかれました。
そしてこういう声も。広告出して感謝されるってすごい。
【新コンテンツ】読み放題型電子図書館「Yomokka!」に、中国語簡体字版の本が掲載されました(プレスリリース・ニュースリリース配信シェアNo.1|PR TIMES)

ポプラ社が提供する読み放題型電子図書館「Yomokka!」に、中国語簡体字版の書籍12点が新たに掲載されました。これは外国にルーツを持つ児童生徒の読書活動を支援するための取り組みで、同一タイトルの日本語版も併せて掲載されています。
いろんな言語のいろんな本が混じっているという見え方そのものにも情報があり意味があるように思います。各国語の翻訳書が揃うリアル書店って面白いなあ。超お金持ちの方、図書館でもいいので作ってくれないかなあ。作家を絞ればできそうじゃない?
出版とAI
生成AIで読書体験を拡張・深化させる書籍Q&Aサービス「Bookleverage」サービス提供開始(プレスリリース・ニュースリリース配信シェアNo.1|PR TIMES)

書籍を基にAIが質問に回答 ドコモ出身新興キュレカ、業務改善に活用 – 日本経済新聞(日本経済新聞)
Qureka株式会社は、書籍データに基づきAIがユーザーの質問に即答する書籍Q&Aサービス「Bookleverage」をローンチ。多忙なビジネスパーソンや専門職向けに、書籍からの知識習得を効率化し、業務に直結する情報を瞬時に提供します。AIが要約や解説を行い、読書時間を大幅に圧縮。今後は出版社との提携を拡大し、サービスの充実を図る予定です。
AIを使った、書籍のコンテンツ活用アプリ。専用サービスということでは国内で初ではないかと思います。実証実験を開始したという記事はシェアさせていただきましたが、ついに正式にローンチ。まずはおめでとうございます!
なぜ、多忙なビジネスパーソンが深い洞察を即座に得られるのか? 書籍QAサービス「Bookleverage」の驚くべき秘密📕|ブクレバ広報📕(note(ノート))

中の人のnoteもご紹介。「ブクレバ」と呼ぶですね。私は社名を「クレカ」じゃ「クレカ」みたいだしなあと呼びあぐねていたら日経でキュレカって書かれていたのでホッとしました。
著作者10万人以上がAnthropic著作権和解金の分配を求める/More than 100k authors seek share of ‘historic’ Anthropic copyright settlement(The Bookseller)

Anthropicによる著作権和解金に対し、10万人以上の著作者がその分配を求めている。この和解は歴史的なものであり、多くの著作者がその恩恵を受けることを期待している。
いやいやいや、恩恵じゃないですって。ってAIのまとめに突っ込んでも仕方がないですね。元記事はそんなニュアンスは感じられませんでした。うっかりAIさんですね。
【デジタルトレンド】82 米出版社WileyのAI事業売上が急増 AI利用からの一過性でない売上確保に成功(The Bunka News デジタル)

米出版社WileyがAI事業において急成長を遂げており、AI利用による売上が一過性ではなく持続的に確保できていることが報告されています。これにより、Wileyは今後のビジネスモデルにおいてAIの重要性を強調しています。
AI企業に学習データを売る、というだけではなく、AIを活用したデータ提供や、AIを取り入れたツールの提供など新しい事業を展開されています。つまり、自分たちが何を持っていて、AIを使ったらどんな新しいことができるかという発想で先頭を走った結果なんだなあ。
優秀な編集者は、AI時代にどうアップデートされるか?|Jun Ikematsu / 池松潤(note(ノート))

池松潤氏は、AI時代における編集者の役割の変化について考察しています。従来の編集者は作家の固有性を理解し、作品を引き出すことが主な仕事でしたが、AIの進化により、作家の固有性を外部化し、構造化する必要が生じると指摘します。
昔の職人的な編集の技術や、専門知識も属人的で、背中を見て学べというところがあったかと思います。一方で進行業務の部分以外では任された領域の裁量は結構あったのではないかと。そんなハイコンテクストな業界の文化はそのままに、AIが入ってくるわけで。新しい裁量やルールづくり、そして育成をできるリーダーの存在や文化が大事になってくるのかなあと、この記事を読んで思いました(本題とは、ずれちゃってますけどね)
ファンの声が売上を動かす、新しいインフラ「AIコンテクストネットワーク」をnoteが提供開始。第一弾はKADOKAWA約7000点で展開。パートナー企業を広く募集|note株式会社(note株式会社)

noteは、感想やレビューを商品購入や作品視聴につなげる新機能「AIコンテクストネットワーク」を3月31日から提供開始します。この機能は、公式情報を自動収集し、関連する感想を集約して購入へと導く仕組みです。
やっぱりエンターテイメントなんだろうなあと思いつつ、どうしようかな。迷ったら「やる」だろうなこういうのは。仕組みとしてはAIに読んでもらうためにもルールに則ってまとめられているコンテンツは有利になると思います。お買い物エージェント対策になるという意味です。
グローバル・各国事情
メディアドゥ・藤田CEO 海外展開は「紙で流通できるか一択」(The Bunka News デジタル)

メディアドゥの藤田CEOは、海外展開において「紙で流通できるか一択」との見解を示しました。海外で、自力で電子の普及を進めるのは確かにエネルギーがかかりすぎるというかそこまで働きかけることそのものが難しいですものね。
マイナビ出版が欧州800書店で販売 ドイツ企業と契約 – 日本経済新聞(日本経済新聞)
マイナビ出版が、ドイツ、オーストリア、スイスの約800書店で本を卸す体制を整えた。ドイツの書籍販売代行PPMフェアトリープと提携し、マイナビ出版の本を注文に応じて書店に届ける。初めにイラスト集とイラスト技法書の5作をドイツ向けに販売。
これは詳しく知りたいところ。来月の某会で少しお話いただけるようなので楽しみ。
なぜ今、日本文学が響くのか 海外ブームを一過性で終わらせないために|FNNプライムオンライン(FNNプライムオンライン)

日本文学が海外で広がる背景には、翻訳家の支援や若い世代の女性読者の存在がある。特に、日常に非日常が入り込むマジックリアリズム的な要素を持ち、共感を呼んでいる。英ブッカー賞のデータによると、海外文学を購入する48%が35歳以下で、特に女性。
日本文学の海外での躍進が紹介される記事等で、翻訳者の活躍の文脈で語られることが多くなりました。裏方になっていたところはあったと思いますが、このようにクローズアップされるのは必要なことと思います。世間的には、翻訳なんてAIに取られる仕事の筆頭じゃないのという向きもあるでしょうし。どちらもそうではあると思うので。
かわいいイラストで楽しく学ぶ日本語学習本/総フォロワー130万人!「Dokidokicomics」の日本語学習本『Japanese Vocabulary&Phrases with KAWAII ILLUSTRATIONS!』が5月29日発売!(プレスリリース・ニュースリリース配信シェアNo.1|PR TIMES)

「Dokidokicomics」が手がける日本語学習本『Japanese Vocabulary&Phrases with KAWAII ILLUSTRATIONS!』が発売されます。130万人のフォロワーを持つこのクリエイターユニットは、かわいらしいイラストと実用的な単語・フレーズを組み合わせ、初心者でも直感的に理解できる内容を提供。
FACRBOOKを見てみましたが確かに見せ方面白い。学習の仕方も新しくなっているなあと痛感します。私もDuolingo続いていますよ〜。学習のモチベーションが残念ながら高くはないので、習慣化の実績づくりと、アプリに施されている工夫を読み取るのがモチベーションになっているように思います。なんなんでしょう。
利用規約改定のお知らせ|note株式会社(note株式会社)

note株式会社は、利用規約を一部改定し、自動での多言語対応を開始することを発表しました。新たに追加された規定では、クリエイターのデジタルコンテンツが自動翻訳され、世界中の読者に届けられることが明記されています。
これもAIによる新しいサービス。全部のnoteが一気に翻訳されるということではないようです。私もやはり習慣化の実験で毎日何かしらnoteをつけているのですが、誰のためでもない雑な文を翻訳しても電気がもったいないなあと思いつつ、そしたらそもそも日本の文だってそうじゃんなあ、AIで一回校正はかけてるしなあ、などと話が戻ってきてしまいました。
書籍業界の最新動向とAIの影響/Zahlen zu Denis Schecks Verrissen ++ ChatGPT und das Urheberrecht ++ Bologna(Börsenblatt)
ドイツの出版ニュースあれこれ。Penguin Random HouseがOpenAIに対して訴訟。Bolognaフェアでは、0〜6歳向けの書籍が注目され、従来の若者向け書籍の市場が縮小していることが懸念。Thaliaが新たに大型店舗を開店し、Karl-May-Verlagが後継者を探している。などなど。
気になったのはきのこの繊維を混ぜた紙と印刷の話。面白そう。
その他のトピックス:
著者の収入の驚くべき現実/The jaw-dropping financial reality of being an author(usatoday.com)
現代の出版業界では、著者の収入に関する情報は非常に秘匿的であり、契約金や印税の実態は不透明です。多くの著者は、契約金が生活費に足りないことが多く、印税も少額であるため、他の収入源を持つことが一般的です。
そんなことで驚かしたくないですがね。成功者のステータス、っていうのもそれはそれで限定的ですし、今の原価先行き不透明な話とは別なんだけど、ビジネスとしては繋げて考える必要あるし。
クロスメディア・マーケティング、「書籍出版×ウェビナー」でBtoBリード獲得・育成を最大化する無料ウェビナーに登壇(プレスリリース・ニュースリリース配信シェアNo.1|PR TIMES)

ウェビナー「書籍出版×ウェビナーのコンボ施策でBtoBリード獲得・育成を最大化する方法」に登壇。このウェビナーでは、書籍出版とウェビナーを組み合わせた新しいリード獲得のアプローチを紹介し、専門性や信頼性を高める方法を解説します。
そんな中で、出版に付加価値をつける一つの施策が。出版の目的がはっきりしていればこれは普通に大アリですね。
最短1週間で”営業に効く1冊”を制作する出版支援サービス「ソクホン」提供開始のお知らせ(プレスリリース・ニュースリリース配信シェアNo.1|PR TIMES)

ラーニングス株式会社は、BtoB企業向けに営業用の書籍を最短1週間で制作する出版支援サービス「ソクホン」の提供を開始しました。このサービスは、営業活動を強化するために設計された実戦用の本を提供し、社長の知識や実績を凝縮した内容で構成されます。
スピード感を価値に据えたアプローチ。研修用のパワポじゃなくて本にしよう、というずらし目線もあるのかな。
トーハン取次事業、25年度は約39億円の赤字見込み 28年度から新取引条件開始目指す – 新文化オンライン(新文化オンライン – 出版業界唯一の専門紙)

トーハンの川上浩明社長は、2025年度の業績見通しを発表。2028年度から新取引条件の開始を目指し、物流の効率化と構造改革を進める意向を示した。
はい、業界のみなさんは読んでいるだろうからわざわざここで、とも思いましたが念の為。
トーハンとKADOKAWA、在庫集約で物流効率化(logi-today.com)
荷主トーハンは17日、KADOKAWAと物流協業に関する基本合意を締結した。埼玉県桶川市のトーハン桶川センターを中心に、在庫から出荷までの機能を統合し、出版流通の効率化を図る。
自社システムを他社にも開放の方向に一本化なのかと思い込んでいましたので、このニュースにはちょっと驚きました。
共同配送コンソーシアム「CODE」発足 トーハン・日販も参加へ – The Bunka News デジタル(The Bunka News デジタル)

共同配送コンソーシアム「CODE」が発足し、トーハンと日販が参加することが明らかになった。
本格的に運用されれば、影響はかなり大きいことになるのではと思いました。
夏帆―The Tale of KAHO―(産経新聞:産経ニュース)
世界的なベストセラー作家の村上春樹さんが、約3年ぶりとなる新作長編小説「夏帆―The Tale of KAHO―」を刊行することが新潮社から発表されました。
それこそここのブログで紹介する感じではないんですけれどもね。いや、夏帆ちゃんかと思って。私にとっては縁のある名前。ただそれだけです。
おまけ「MIYABI promotion office」
https://www.miyabi-pro.com/branding/publishing
自費出版サービスのサイトなんですが、このセンス懐かしい。
読書メモ:
「BUTTER」
柚木 麻子 (著) 新潮社
読みっぱなしで感想書いていなかったのですが、ニュースを見てあわてて書いた次第です。そういう感じの文になっています。次はメガチャーチ、これも塩漬けになってるのでやらねば。。
*この記事は私が業務上のチェック用にRSSで集めている記事の中からピックアップして、週いちコメントつけているものです。コメントは業務とは関係ございません。




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