デジタル・海外・AI出版ニュースまとめ:2025/10/25

デジタル書籍・AI・海外版権

今週のピックアップ

フランクフルトブックフェア2025の記事まとめ(オーディオブックファンクラブ)

あまりバランスとか網羅感とかは考慮してないっす。総括的な記事と、このブログで扱っているデジタル・AI・IPトピックと、地域性がありそうな話題をつまんでみました。これはというものがあったらしばらく足していきたいと思います。


書籍価格の高騰は危機的状況/We’re in a Book Affordability Crisis(Book Riot)

米国事情です。ロマンス系の大衆向けペーパーバックの価格比較から、みんなが手に取りやすい価格帯の本が市場から消えることの危機を訴え、電子書籍やオーディオブックが穴埋めできるものではないことを指摘。うーん、事実としてはそうでしょうから危機は危機なんだけど、メーカーも危機なのですよねこれ。図書館と青空文庫で解決も、ちょっと違うし。このような記事を頭のどこかに置いておいて、熟成させながら動く、とギリ自分ごとみたいにいってみる。

デジタルブックトピックス:

オーディオブック・ポッドキャスト・音声関係

Amazonの「聴く読書」Audible、10周年で新規作品4割増(日本経済新聞)

10周年のプレスがあったのですね。なんと新規作品数増量宣言とは。「学習関連やお笑いなど書籍以外のコンテンツも増やし」ていくとのこと。2025年の計画とのことで10月に発表とはもう達成は既定路線ということなんでしょうね。「これから出る本」は洋書も混じるのでちょっと、ペースまでは把握できないですけどね。


日本発のAIライブ翻訳サービス「CoeFont通訳」、世界各国で1位ランクイン!(CoeFont)

「AI音声によるリアルタイム翻訳を可能にする国内発の通訳サービス」ということでオーディオブックとはまた違いますが、グローバルないいニュースということでご紹介いたします。ルクセンブルク・マリで1位ゲット、ということでニッチなシェアにも対応しているということなのかな。


電子書籍・コミック・リーダー端末・アプリ

電子書籍購入サービス「デジプラスBiz」で、企業の電子書籍活用を強力にサポート!(三省堂書店)

企業向け電子書籍購入サービス「デジプラスBiz」を開始このサービスは、請求書払いで電子書籍を一括購入でき、経理や人事の手間を削減し、社員のスキルアップや福利厚生を促進します。企業の多様な書籍購入ニーズに応えるために開発されました。ブックライブと組んで開発とのことです。なるほど、研修の採用購入などはありますよね。

出版とAI

編集者は生成AIといかに向き合うべきなのか?「出版事業グループAI研究会」が模索する新たな姿

KADOKAWAは生成AIの活用法を模索するため、出版事業グループAI研究会を設立し、89名が参加。編集者とエンジニアが協力し、AIを用いた編集業務の効率化を目指す。AIガイドラインも整備し、リスクとバランスを考慮しながら取り組んでいます。とのこと、自主的に手上げ、避けては通れないならぶつかるしかないって本当にそうですね。ああ、勉強会。。

グローバル・各国事情

TRM 出版関連セミナーを開催 国内外の出版動向テーマに(文化通信)

TOKYO RIGHTS MEETING(TRM)2025は11月5日、6日、東京・文京区の東京ドーム・プリズムホールで開かれるが、期間中に出版関連セミナーを開催する。

プリズムホールのテーブルが並んだ感じ、私は商談会参加の経験がないので図面通りの平面しかイメージできませんが、ワンフロアに収まるというのはすごいですよねえ。しかもセミナー。商談があるので参加はできないですけどね。


CCCグループ、台湾経済部と文化創造産業としてLOI締結。TSUTAYA BOOKSTORE、台湾東部・初となる「宜蘭」に2026年末に出店(カルチュア・コンビニエンス・クラブ株式会社)

CCCグループは2025年10月21日に台湾経済部と文化創造産業に関するLOIを締結しました。また、2026年末に台湾東部の宜蘭に初出店予定で、地域の文化振興を目指します。CCCは2012年から台湾に進出し、現在12店舗を展開しています。
シェアラウンジも3店舗展開しているんですね、知りませんでした。


【人事・組織変更】小学館、第三コミック局に「ライツIPマネジメント室」を新設(新文化オンライン)

ライツIP室がコミック局の中に、ということですね。特化しているんだ、そうなるんだと。ちょっと、コミックは遠くて私もイメージできませんが、コミック・グローバル・IPなんだなあ。

その他のトピックス:

図書館が自分たちの「取次」をつくろうとしている —— Baker & Taylor撤退が示した転換点

図書館が自分たちの「取次」をつくろうとしている――“一本化”ではなく“多元化”で凌ぐ10月下旬

知らなかったー。そうなんだ。かつては出版取次、その後図書館向け事業に従事していたBaker & Taylor(B&T)が撤退し、米国図書館界隈に激震。表題にあるような図書館側でオペレーションができるようになるような動きも出ているとのことです。そして、そこに参入しようとする某A社とか。


講談社、NYで初の「モチコミ」 海外で漫画家を発掘する狙いとは(毎日新聞)

講談社は今月、米国で初めて漫画作品の持ち込みイベントを開いた。デビューを目指す漫画家の卵たちに対面で助言をするため、現役の編集者十数人をニューヨークに出張させる力の入れようだ。

出張なんでも鑑定団を思い出してしまいましたが。何を一番大事にしているのかがよくわかりますね。zoomではなくて対面で、となると受ける方も期待されているのがわかりますよね。


推し活の行動を変容する。ミージアムが目指すクリエイティブeコマースとは?(電通報)

ファンが公式画像を選び、自分だけの写真集やグッズを作成できるクリエイティブeコマースサービス「MeSEUM(ミージアム)」というサービス。富士フイルムBIと電通の共同開発とのこと。なるほど公式の素材の中で編集できるのですね。考えるなあ。


読書に関する調査(2025年)

  • 自分は本を読む量が「少ない」と思う人が7割
    「新刊書籍を購入」に次いで「図書館で借りる」が2位

読書メモ:

『すぐ役に立つものは すぐ役に立たなくなる』
荒俣宏 (著) プレジデント社


『日本語界隈』
川添 愛 (著), ふかわ りょう (著) ポプラ社

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