私は仕事系のメモにworkflowyを使っています。それまではEvernoteもOneNoteが便利だと紹介されるも続かず、OSに入っているメモ帳も同様で、いつしか「メモ自体が嫌い」になっていました。そんな中でのworkflowyとの出会いは、本当に素晴らしいものでした。「こんなに自由でシンプルな考え方があったんだ」と驚きましたし、「マークダウンで階層化する」ということが、自分にとっては“生理的にあっている”んだと気づけたのも大きな発見でした。ん、重語?
このようなマークダウン形式のメモは、次の会議でやっておくべきことや、ワンオンワンで話す予定のこと、不満などを整理するときにも役立っています。そして、そこで気づいたのが「自然過剰」、つまり“つい盛り過ぎてしまう”ということでした。
社内身内用のメモなので、わざわざ文章にする必要はありません。付箋にキーワードだけメモするように、取り急ぎ1行でシンプルに書く。それで十分なのです。最初はそのメモを読み上げるとき、私自身が補足の説明をしていましたが、「あれ?これ、そのままでも伝わるんじゃない?」と思い始めました。
今では、会議用のメモブロックを事前に共有し、当日はそれを見てもらって、必要な部分だけ補足するというスタイルが自然と定着してきました。いつも同じメンバーで話している狭いチームなら、いちいち細かく説明しなくても通じます。だからこそ、シンプルなままで提示して、質問やコメントがあればそこだけ話すという形にしたら、会議もかなりスムーズになりました。
というわけで、最近は箇条書きの便利さを本当にありがたく感じていたところだったので、『超・箇条書き』という本のタイトルを見つけたときには、内容紹介も特に見ずに、迷わずポチっと購入していました。あとで内容紹介を見たら、こんな感じでした。
- 忙しい、時間がない。だから箇条書き
- 同じ内容なのに、「伝え方」でここまで変わる
- 10倍速く、魅力的に伝わる理由
- 「使えるやつ」かは、箇条書きでわかる
- 「全体像」をつくれば、一瞬で伝わる
- 「似ているもの」を1つにまとめる
- 「自動詞と他動詞」を使い分ける
- 「イントロ」でつかみ、相手を引き込む
- 時間軸を整理すると、より伝わる
- 「MECE崩し」で山場をつくる
- 「アンサーファースト」は万能ではない
- 「ガバニング」で引き出しをつくる
- メールには「宣言」が欠かせない
- プレゼンは、聞き手を「主人公」にする
- 「否定」で退路を断つ
- 形容詞や副詞は「数字」に変える
- 海外の履歴書に学ぶ「伝え方のテクニック」
- 超・箇条書きで英語もどんどん上達する
いいですね。自分がなんとなく意識していたことが言語化されているのを見つけると、うれしくなりますし、「確かに!」と新しく学べることも多い。具体的な例がストーリーで紹介されているので、とてもわかりやすいです。文章全体も、まさに“箇条書き的構造”をベースにして組み立てられていて、理論と実践が一致しているのが感じられ、説得力がありました。
箇条書きは、表現としてはかなり限定的な用途だと思いますが、そこからはみ出さず、「超」の部分にしっかり紙幅を割いていたのも、とても良かったです。
個人的には、「隠れ重言排除」が特に「確かに!」でした。一度書いたあと、見直して発見すると、「もったいなくて消せないな」と思ってしまう。でも、「アホに見えるよりはマシ」「水増しは薄まる」ということで、思い切って削除するようにしています。
本書はオーディブル版で読みました
『超・箇条書き―――「10倍速く、魅力的に」伝える技術』
杉野 幹人 (著) ダイヤモンド社


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