読書メモ:イシュー思考

オーディオブックについて

「イシュー」といえば、「イシューからはじめよ」が有名ですよね。逆にいうと、「イシュー」そのものをメインにした本はなかなかなく(多分)、唯一無二の存在感でベスト&ロングセラーになっています。最近も改訂され話題になりましたね。

そんな中、本書のタイトルは「イシュー思考」。まさにど真ん中ストレートで、これは「はじめよ」への挑戦的なニオイも感じるような感じないような、関係ないかもしれませんがちょっとドキドキしますね。ニオイだけにイシュー騒ぎだ、なんつって。

「イシューからはじめよ」は、むかしむかし読んだとは思いますが、もはや記憶のかなたに飛んでいってしまいました。難しいなぁと思いながら、そんな本を読んでる自分カッコイイって感じで頑張って読み進めたことだけは覚えています。

そんな私にとって、この「イシュー思考」は、まさにゼロベースから「イシュー」という概念を考え直すフレッシュな体験になりました。脳みそシワなしツルツル、新鮮です。

本書は、「イシューとは何か」から始まり、「イシュー思考」で課題に向き合う、そして、イシューを分析しながらやることを決めていく。その進め方まで、親切丁寧に詳しく解説されています。

フレームワークの本は多々ありますが、理論として頭に入っても実際にことに対したときにどう使えばいいのかイメージできず、実践につなげられてないこと、ありませんか。

それは本当の意味で理解できておらず、フレームワークを物事に代入できていない。方程式を覚えたのに文章題の設定にどう絡めていったらいいかわからないのと似ています。ただ書籍でそこまで肯に落ちるレベルで理解するのはやはり難しい。

そういう意味で、本書は相当詳細に分解し、言葉もやわらかく説明してくれます。そして後半では、物価上昇問題と少子高齢化問題を題材として、イシュー特定とイシューアナリシスを一緒に考えよう、な形式で紹介されています。

一見どこから手を付けてよいのかわからないようなお題も、「つまり何がどうなればいいのか」という解を順序立てて考える練習がなされます。これは本当に心強い。

もちろん、実際の現場のコンサルティングでは、より階層が深くさらに複雑な分析がされるのだと思いますが、どうアプローチして考え、行動を進めていくかの流れは、私のような人間でも理解できるように書かれていました。

どちらかというと、先に動いてしまってから、追って考え始めるタイプの私にとって、「イシュー思考」はある意味で最も遠くにあるアプローチでした。

しかし、人も巻きこみ、予算もかかるような話の場合、せめて「イシュー」が何であるかについてはしっかり向き合っておいた方が、結果的に得られるものも早く、ずれない成果を手に入れられるのだなと理解できました。さて、できるかな?

(本書はオーディブル版で聴きました)

著:和氣忠
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『イシュー思考』
和氣忠 (著) かんき出版

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