デジタル・海外・AI出版ニュースまとめ:2025/4/27

オーディオブック読書メモ

今週のピックアップ

ブックサブスクサービス、自社出版に乗り出す/A new chapter for publishing? Book subscription services launch their own titles(The Guardian)

ブックサブスクサービスは、日本でいうとこれです、というものが思いつかないのですが、例えば書籍の紹介雑誌TOP POINTが選書しおすすめする書籍を毎月プッシュで自宅までお届けする、というようなサービスといっていいのでしょうか。カタログ誌のようなものもあるでしょうね。ああ、コープなどの生協が近いかもしれません。生協でも基本セットで野菜がおまかせに毎週届くようなプランがありますよね。ある意味会員の好みがはっきりわかっているわけなので、そのサービス主体がメーカーになるのは合理的な考えだと思いますし、記事でもポジティブに紹介されています。欧米の書籍の版権契約にはブッククラブなどの販売先のこともデフォルトで定義されているものですが、ややこしくても処理する必要があるほどの大きい販路だというのは間違いないんでしょうね。


本ブログでは「町の本屋」さんの話題はほぼ紹介することはありません。ポジティブなものもそうでないものも、業界ニュースとしてはたくさんあるのですがあえてそこは触れずに、それ以外のデジタルグローバルを中心に記事を集めております。先日某INCという以前定期開催していた勉強会の方々と飲んで話していた時に、某高島さんが本書を読み終わったばかりで推薦されていたので購入。連休に読みます。読めるかな。

デジタルブックトピックス:

オーディオブック・ポッドキャスト・音声関係

出版業界の笑いものからイノベーター賞受賞へ──Spotifyの変革、押し寄せる津波の兆し/Spotify’s transition from publishing industry joke to Industry Innovator Award – a tsunami in the making(tnps)

Spotifyがオーディオブックを始めると宣言してから、現在の多言語・各国でのローンチをするまでになった経緯とAI時代でのステージでの意義など、読ませます。そして入っているコメントもリアルで面白い。この記事の見出しですが、最初デフォルトでg翻訳さんにやってもらったのですがしっくり来ず、GPTさんやっぱいい仕事するなあ。


Spotifyが ElevenLabsのオーディオブックコンテンツサポートを開始(audiostart news)

既報のリリースですが、日本語の記事が出ました。


2025年におけるビデオポッドキャストについての調査結果(audiostart news)

ビデオポッドキャストと、youtubeのチャンネル購読は、統合されていくのでしょうか。基本音声だけどこの回はビデオね、みたいなチャネルが増えていくのか。


商店街のスピーカーからオーディオブックを体験!audiobook.jp、ピクシーダストテクノロジーズが主催の豊島中央通り商店街 “聴く図書館” イベントに協力(オトバンク)

本企画では、PxDTが開発した「ガンマ波サウンド™」技術を活用し、豊島中央通り商店街に設置されたスピーカーを通じて、児童書を中心としたオーディオブックを放送。来場者は、青空の下で耳から本にふれる新たな体験を楽しむことができます。

企画のほのぼのさとテックの言葉とのマリアージュがすごいわ。

電子書籍・コミック・リーダー端末・アプリ

「電流協アワード2025」大賞、特別賞が決定!(一般社団法人電子出版制作・流通協議会)

大賞は優れたデジタルメディア展開の「コロコロコミック」/小学館とデジタル絵本読み放題サービス「絵本ナビプレミアム」/絵本ナビ~特別賞2件も含め、電子出版の制作・流通分野での優れたサービス4件を表彰~


「LINEマンガ」で完全無料の読み切りマンガが登場!今後続々と新作配信予定!あなたの作品が掲載されるチャンスも

オリジナルのwebtoon・横読みマンガを生み出す企画・制作・編集部門である「LINEマンガ WEBTOON STUDIO」より『異世界編集者と囚われの魔王』(作:大月キエ)、『ディメデュマスターD』(作:しむれ)、『魔法少女をやめられない』(作:しろみず)の3作品が配信されました。

クリエイターデビューの登竜門的な場所になるのでしょうか。「読み切り」がポイントなのかな。


全国公共図書館協議会、「2024年度(令和6年度)公立図書館における電子図書館サービスに関する実態調査報告書」を公開(current awareness portal)

リンク下の資料がなかなかボリュームあり読めていないのですが、一行引用。

電子書籍サービスを提供していない理由は、都道府県立図書館、市区町村立図書館ともに「予算が不足している」が5割を超え、それぞれ 11 館(55.0%)、648 館(74.6%)である。次いで、都道府県立図書館では「その他」が8館(40.0%)、「紙の資料を重視している」が 6 館(30.0%)、市区町村立図書館では「紙の資料を重視している」が 243 館(28.0%)、「利用者のニーズがない」が 238 館(27.4%)となっている。
(公立図書館における電子図書館サービスに関する実態調査報告書 より)


PDF/EPUBで本を売っているところ(奥村 晴彦)

プロフィールに三重大学名誉教授とあります。ほっこり。


漫画の無料配信サイト「マンガ図書館Z」5ヶ月ぶりに復活 クラウドファンディングが実を結ぶ

そうか、決済の問題が解決したわけではないんですね。でも、クラファンが仕組みとして貢献して何かをなしえたってことはすごいな。

出版とAI

出版業界、AIの線引きに苦慮/Publishing grapples with where to draw the line on AI(Financial Times)

はい、過渡期を象徴するような記事の内容です。

グローバル・各国事情

2025年IPA Prix Voltaireの最終選考に残った出版社6社/Six Publishers Shortlisted for 2025 IPA Prix Voltaire(IPA)

IPAの出版の自由委員会の委員長であるクリステン・アイナーソンは、「表現の自由が実際に存在し、読む自由を十分に享受するためには、出版の自由が不可欠です」と述べました。IPAプリ・ヴォルテールは、出版の自由、クリエイターの優れた作品を認識しそれを読者に届けようとする自由のために闘う出版社を表彰するものです。私たちの周りの世界から見ると、表現の自由は、出版の自由に対する明らかな影響とともに、非常に急速に侵食される可能性があります。これらは、私たちが常に闘わなければならない権利であり、今年の最終選考に残った多くの出版社が示唆しているように、必要であれば亡命から逃れることができます。(google翻訳して引用)

亡命中だったり会社が爆撃されたり過酷すぎる。。

PENインターナショナル、世界図書・著作権デーに書籍禁止の撤廃を呼びかけ(Pen International)

世界中で増加している書籍の検閲や禁止に対して、撤廃を求める声明を発表しました。




第22回中国国民読書調査(2024年)の結果が発表される(current awareness portal)

景気の停滞も長いですが果たして。


出版業界は編集者の研修と育成に注力する必要がある(VIETNAM.vn)

ベトナムの話ですね。右肩上がりである、ということですね。人口も若いし。タイのように伸びる市場になるでしょうか。出張行きたいです。

その他のトピックス:

アマゾンに3500万円賠償命じる 中国製偽造品の「相乗り出品」―「削除義務」認定・東京地裁(jiji.com)

Kindleのパクリ粗製濫造もどうにかしてほしいのです。よろしくお願いいたします。


紀伊國屋書店、「啓文堂書店」運営の京王書籍販売を買収(M&Aマガジン)

グループ100店舗を目標に掲げる紀伊國屋書店と、電鉄のグループで地域のインフラとなっていた書店チェーンとの利害が一致したと。京王線沿線芸人29年目の私としては頭がもうフリーズしていますよ。

読書メモ:

『ありがとうの奇跡』


『裸眼思考』


『睡眠の起源 (講談社現代新書 2760)』

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