読書メモ:すごい思考ツール 壁を突破するための〈100の方程式〉

オーディオブック読書メモ

小西利行さんと柿内尚文さんの書籍は面白い。
わたしのような、もう会社勤めも終盤に入ってきているような「このステージで仕事術っすか」おじさんも、痛快に読んでしまいます。

ああ、これできてないなあ。
ああ、こんなこと考えたことなかった。
ああ、こういう言い方したら伝わるよなー、確かに確かに。
なんでこういうこと、自分は考えられなかったのだろう。
これは30年前に知りたかったなあ。。

まさに、痛気持ちいい感じです。痛快って文字通りなんだ。

小西さんも柿内さんも、共通する部分があると思うんですね。
小西さんはコピーライター、柿内さんは書籍の編集者。もちろん著名なお二人なので、名前が出ることは多いですけれども、お二人は「自分の名前」で情報を発信しているわけではありません。著書に関してはもちろん本人名義ですが、本業ではクライアントの企業であったり、著者のメッセージを作り、それを伝えるという、いわば裏方の仕事といえると思います。

インフルエンサーとしてフロントに出るわけではなく、「どうやったら伝わるだろうか」という作戦を考え、実行するという部分も同じです。いってみれば、どうすれば人に伝わるか、そしてそれをわかってもらって動いてもらうかを考える専門家。

彼らの著作物に共通するのは、たとえとエピソードとネーミング作りというところがあると思います。
ただわかりやすく整理して正確に文字を並べて「説明するとこうなります。わかりますよね」というわけではなく、「意識してもらい、理解してもらい、面白がってもらう」。

そこではじめて、「読んだ後も使ってみよう」と思うし、忘れない。
そこまで配慮して考えられているからこそ、読み物としても面白いし、実用的であるというのも共通点だと思います。

目次を貼り付けますので、見てみてください。

まずゼロ円でできることを考える/ヒットを生む「ブラックわり算メモ」/「離見の見」で、進化せよ/ルールより、ゴールはなにか?/課題の再整理と人生思考が生む「マルチととのい」/セッションは、一番遠いヤツと/煮詰まったら、「嫌われてみる」/正解はない、正問はある/売るのに困ったら、「行動」を売れ/アイデアの究極奥義は「X→Z」/プレゼンの必勝方程式「課題→未来→実現案」/名前づけは魔法の杖/迷ったら、三択/最強メモ術「 セルフ・セレンディピティ」/未来が過去をつくる……etc.

もう、普通にわからないじゃないですか。「AIDMAとは」、とか「発想は、足し算より組み合わせ」みたいな、「ああ、はいはいそれな」っていうフレーズじゃないんです。オリジナルなんです。自分用に、自社用のお仕事メソッドをネーミングしているんです。それが証拠に、そのメソッドのエピソードが語られるんです。ブラボーですよ。

柿内さん編集の小西さんの本とかでないかな、そういう話ではないか。。

『すごい思考ツール 壁を突破するための〈100の方程式〉』 小西 利行  文藝春秋

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