読書メモ:「美食地質学」入門~和食と日本列島の素敵な関係 (光文社新書 1230) 

オーディオブック読書メモ

日本独自の食文化、和食。出汁や醤油、豆腐に豊かな海産物は欠かすことのできない食材だ。では、なぜこれらの食材は日本で育まれてきたのか。その理由は日本列島の成り立ちにある。例えば、昆布出汁。ミネラル(特にカルシウム)を多く含む硬水では旨味成分をうまく抽出できず、軟水の多い日本だからこそ、その真価を発揮できる。そして、日本に軟水が多いのは、活発な火山活動と地殻運動によって急峻な山地ができたことで、川や地下水の流れも急となり、ミネラルが溶け込む時間が短くなるからなのだ。

和食と日本列島の成り立ちには、切っても切れない結びつきがある。そんな2つの意外で素敵な関係をマグマ学者であり、無類の食いしん坊でもある著者が丁寧に紐解く!

Amazonの内容紹介をそのまま貼り付けましたが、もうこれだけで充分の情報ではないかと思います。

テーマのかけあわせが面白いですが、地質学のアプローチは誰でもかけるものではないし、ただのうんちくではないところで、聞けば納得。こういう切り口があったかと感動しました。近いところではブラタモリがそうですが、確かに本書の内容もブラタモリで映像化したらまた面白いのではないかなあとも思いました。そもそも私は圧倒的に地理が弱く、都道府県の場所もあやふやなので本書を図版をすっとばしてオーディオブックで理解するのはそもそも無理筋なのですね。そこは割り切って歴史とロジックをふんわりと味わうという意識低い感じで楽しむのです。どうせ忘れてしまうのですから。いいんです。

大陸から別れてできた日本列島の、その流れのさじ加減から生まれたある意味偶然の産物から、人が貪欲に、あるいは偶然に、あるいは仕方ないのでやってきた工夫がその土地の名産を生み出している地球ドラマチックです。これもNHKか。。

本書はaudiobook.jp版で聴きました。このエントリを書いている時点ではaudible版は出ておりません。

「美食地質学」入門~和食と日本列島の素敵な関係 (光文社新書 1230)
巽好幸 (著)

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