デジタル・海外・AI出版ニュースまとめ:2025/4/6

デジタル書籍・AI・海外版権

今週のピックアップ

トランプ大統領の関税は書籍にどのような影響を与えるのか?/How Will Trump’s Tariffs Affect Books?(Book Riot)

今週のニュースといえばこれになりますね。WSJほか、無料で読める記事が少ないのがもどかしいんですけど。米国内では本記事にあるように中国の印刷に頼っているので価格転嫁がエグくなる、と同時に他国へのシフトに動いてる、というところはまずあるのでしょう。コープロとか直接輸出入する商品は日本も影響ありますが。グッズもそうか。先ほどテレビの討論番組でやっていましたが、JETROが米国関税措置等に伴う日本企業相談窓口を設置するとのことです。

デジタルブックトピックス:

オーディオブック・ポッドキャスト・音声関係

Voicy、NewsPicksと連携した経済ニュース番組の配信を開始(Media Innovation)

ボイスドラマなどエンタメ路線から、実用知識路線(と公式でいってるわけではないと思いますが)への転換を象徴しているようなコラボ。相性いいと思います。


「要約×音声」で究極のタイパ読書! 1冊5分で学べる要約版オーディオブックを配信開始(オトバンク)

要約をタイパ読書と説明することには引っ掛かりはありますが、ブックガイドとしても機能するのはいいですね。


オトナル、全米の放送局との音声広告ネットワークを持つKatz Digitalと提携。海外向けの広告配信を強化(Audio Marketing Insights)

『TED Talks Daily』や『All Ears English』といった日本でも人気のある番組から、The GuardianやFinancial Timesなど世界的に知られている新聞社の番組にも広告出稿が可能

どのようなクライアントが手を挙げるのでしょうね。


電子書籍・コミック・リーダー端末・アプリ

米国の関税により電子書籍リーダーの価格が上昇/US Tariffs Are Driving Up The Costs Of e-Readers(Good E Reader)

関税の影響のニュースはもう、何にでも関わってきちゃいますよね。ちゃんとしたマクロなニュースも見とかないとなあと思いつつ。。そして、コンテンツの方はいかに。

出版とAI

アマゾンがAIで一部生成された本の要約「Recaps」を開始/Amazon Launches “Recaps” Book Summaries Generated In Part By AI(Publishers lunch)

AIを使って内容紹介としての要約を提供。全文をAIに食わせているのかは不明だそうです。データ全部預けちゃってるからね。考えてみたらAWSサーバーそのものがもう学習素材のかたまりみたいなもんですよねえ。


PAは、英国では「出版された書籍でAIを訓練する」というメタの「フェアユース」の弁護は機能しないと述べた。/Meta’s ‘fair use’ defence for ‘training AI with published books won’t work’ in UK, says PA(The Booksellers)

議論が続く英国の話です。


著作権を取得するには作品は人間が書いたものでなければならないと米国の報告書は述べている/Work Must Be Human-Authored for Copyright, US Report States

基本方針は変わらないとのことです。法改正も不要とのこと。見出し通りの情報しか無料で読めないんですけどね。

グローバル・各国事情

ボローニャ国際児童書見本市、業界関係者の来場者数が5%増加/Bologna Sees a Five-Percent Growth in Trade Visitors(publishing perspectives)

児童書のフェアですが、児童書以外の商談も増えているとのことです。


ボローニャ児童書フェア:読書危機に取り組むため、本の短編化と業界横断的な取り組みを求める/Bologna Children’s Book Fair: Calls for shorter books and pan-trade action to tackle reading crisis(The Bookseller)

ボローニャ児童書フェア2025:春は持続可能性と連帯に希望をもたらします(Publishers Weekly)

まとめてもらいました。2025年のボローニャ・チルドレンズ・ブックフェアでは、サステナビリティと国際的な連帯が中心テーマとなった。出展者数・業界関係者の来場者数が前年比で増加し、出版業界の回復ムードが漂う。特に紙のリサイクルや環境配慮型印刷への関心が高まり、持続可能な出版への取り組みが加速。一方で、紛争地域の子どもたちへの支援や翻訳・多言語出版の重要性も再認識された。児童書を通じた社会貢献とグローバルな連携が今後の鍵とされている。


中国が国内の書店を取り締まる中、海外では中国語の書店が盛んに/As China cracks down on bookstores at home, Chinese-language booksellers are flourishing overseas(AP)

取り締まりの件ですが、書店もそうなんですが出版社もあるんですよね。景気もよくない中で、あまり締め付けもいかがなものかとは思いますが、なかなかに難しいですよね。また、そんな不利な状況になった時のフットワークの軽さも感じられる話です。

その他のトピックス:

ソニーも狙ったKADOKAWA「IP大量創出」の真価 紙は縮小の時代でも、年間6000のIP生み出す”出版事業”が強さの源泉である理由(東洋経済)

こちらも有料記事なのですが。出版企画もIPの要素があるか、などがジャッジされるということなのかなあ。実用書が出しにくくなったりとかもあるのでしょうか。


学校でのAIリテラシー教育に一石……図書館向け書籍『AIの世界へようこそ』がテレコム学際研究賞で特例表彰(Gakken)

「図書館向け書籍」というあまり聞き慣れない言葉にぴくり。某社や某社の図書館をマーケに取り入れた企画を見るにつけ平常心ではなくなってしまう私がいます。

読書メモ:

「美食地質学」入門~和食と日本列島の素敵な関係 (光文社新書 1230) 

このキャッチ画像なんですけど、プロンプトで「ブラタモリのような」って書いたら最初に出てきた画像がモロタモリで。なぜかサングラスを目と頭に2重にかけていましたけど、これはアップできないなというレベルでした。フェイク画像作るのなんて本当に容易いことなんですね。と、本書の内容とは関係ないコメントでした。

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