今週のピックアップ
㊙︎AI出版ベストセラー獲得術
ニュース記事ではなく、AIに執筆してもらってKindle出版してベストセラーにするセミナーの案内サイトです。当然このようなアプローチはあると思いますし、今までなかったのが不思議というかおそらくあったのではないかと思いますが。既に欧米では1日にKDPでアップする書籍の制限がかけられているという記事もありましたし、とにかく3000文字でも10000字でも1冊の書籍として出版できるKDPはアイテム数が加速度的に増えているのではないかと思います。そうなったときにはやはり商品を認知してもらう、知ってもらうのが大事になってくると思うのですが、そのあたりのノウハウなんでしょうかね。LPの内容は執筆に関することがメインですけどね。
amazon内でも調べてみたら、ありましたよ。
『AI×kindle出版完全ガイド: 5分で15000字生成:AI+出版一挙解説【chatGPT】』
『AI出版革命: リーダーの知識と経験を次世代に繋げる最速出版ガイド』
書店にもたくさん並んでいる「AIでこんなことができますよ」、という様々な本のひとつのカテゴリ、ということにはなるのでしょうね。はてさて。
このノウハウ自体がいいとか悪いではないんですけど、水は低きに流れるのでその対処がですね。その辺りは意識的に追っかけていきます。
デジタルブックトピックス:
オーディオブック・ポッドキャスト・音声関係
Spotify オーディオブックが独立系作家向けの新しい出版プログラムを開始/Spotify Audiobooks Launches a New Publishing Program for Independent Authors(Spotify)
これはSpotify版のACXにあたるものみたいな感じなんですかね。 Spotifyは、独立系のインディのミュージシャンにもこのようなプラットフォームを提供していたんでしょうか? その延長で このサービスをローンチをしたのか、それともACSに当ててきたのかわからないですね。そして先日提携を発表したElevens Laboとの棲み分けは?日本でもACSが サービス開始されると聞いていますが、そうなると時計も進むのかなと思います。
Amazon Music UnlimitedとAudibleがさらに多くの国に拡大/Amazon Music Unlimited With Audible Expands Into More Countries(Good E Reader)
米国で、amazonmusic加入者はaudibleのカタログにアクセスすることができ、月1冊のオーディオブックを聴くことができるようになりました。このたび、このサービスがオーストラリア、ニュージーランド、フランスでも開始された、ということでございます。時間の取り合いという意味では音楽業界から白い目で見られないだろうか?あと計算が超絶複雑になりそうだぞ。
ロンドンブックフェア:Audible のオーディオブック最新情報/London Book Fair: An Audiobook Update From Audible(Publishing Perspective)
ロンドンブックフェアでのオーディブル幹部の講演記事です。見出しに「2024年第4四半期はAudibleの加入者数増加率が過去最大となった四半期」とありますが、順調な中で特に伸長したセグメントについても紹介。また、オーディオブックの制作においてのACXの重要性についても語られています。自動で作れるという表現がでてきちゃうと、kindleのTTSとの棲み分けが気になってきちゃうんですが、最近そういう論点もないので無視していいのかな。
英国の学校カリキュラムにオーディオブックが取り入れられる/Audiobooks to be Included in the UK School Curriculum(Good E Reader)
英国の学校の授業?にオーディオブックを取り入れる運動がある、とのお話。どういうことでしょう、校内放送みたいな感じなのかな。本を読んだ方がいいだろという批判もでているとあります。学年にもよるかもしれませんね。
Voicy、落語家が集まる「落語」タブをアプリ内に新設(株式会社Voicy)
Voicyの年齢層ってどれぐらいなんでしょう?落語のオーディオブックと落語家のポッドキャストの2枚建てになっています。ライブラリ増えたらいいですね。
Edison Research、アメリカ人の6人中5人以上が毎日広告付き音声を聴取(audiostart news)
毎日「YouTubeを見ている」と同じぐらい当たり前に生活に溶け込んでいるということですね。
SpotifyがElevenLabsと提携。AI音声で29言語に対応したオーディオブックを配信可能に(Audio Marketing Insights)
情報としては既報ですが、日本語の記事が出ましたね。audibleはACX、spotifyはElevenlabsで制作し販売する、という形になるのでしょう。日本でもこのような制作配信をシステマティックにできるところが出ないと、AI音声が寡占になってしまうような。
電子書籍・コミック・リーダー端末・アプリ
Amazon、英国でKindle Unlimitedを無料提供開始/Amazon Now Offering Kindle Unlimited For Free in the UK(Good E Reader)
何が始まったのかと驚きましたが、2ヶ月お試しという話ですね。ああびっくりした。
小説投稿サイト運営エブリスタのM&Aで透けるメディアドゥとインフォコムの成長戦略【メディア企業徹底考察 #202】(Media Innovation)
お互いの意図するところが合致したというようには見えますよね。会社単体と、グループとしてのシナジーをこの揺れ動く環境下でシナジーを出し続けるのは難易度高いことだよなあ(浅い感想だなあ)。
出版とAI
AI: 出版社はホワイトハウスに「肥大化したフェアユースの抗弁」と「機能しないオプトアウト制度」を警告/AI: Publishers Warn White House of ‘a Bloated Fair-Use Defense’ and an ‘Unworkable Opt-Out Regime’(publishing perspective)
英国と米国のAIと著作権事情の記事なのですが。オプトアウトがどこまで通用するのか。AIで言葉の壁がなくなってしまった今、国のポリシーにどれほどの意味があるのかも、なんかわからなくなってきました。地勢的なビットコインの原産国がありましたけど、AIの学習素材もそうなるのかなあ。
グローバル・各国事情
ロンドン・ブックフェア2025:出版社は世界の「プロフェッショナル・サバイバー」/London Book Fair 2025: Publishers Are the World’s ‘Professional Survivors’(Publishersweekly)
先週行われたロンドンブックフェアのまとめ記事です。会場の賑わいの様子から今年の来場の特徴などについて、数々の参加者のコメントが載っています。また後半は昨今の国際事情に関連した各社各国の方針なども。
2025年ロンドンブックフェアで注目される権利取引/Rights Deals Featured at the 2025 London Book Fair(Publishing Perspective)
え、これもう公開してるってことは商談会というより、セリなんですか!?かつて城南電気の宮路社長という方がトランクに札束で買付してましたが。そんな懐かしのテレビ番組を知っている人はもういないかもしれませんが。
【ソウル通信】47 韓国のブック・ファンディング事情(白源根)(文化通信)
韓国の出版のクラファン事情が書かれています。資金調達額が急増しているとのこと。
スクウェア・エニックスがマンガのためのコミックパートナープログラムを開始/Square Enix Launches Comic Partner Program for Manga(Good E Reader)
米国の書店のコミック売り場担当者向けに、拡材や陳列のサポート情報を提供する、ということですかね。みんながみんなマニアックな知識をもっているわけじゃないですもんね。
その他のトピックス:
書店が売りたい本を生み出せる “未来の出版流通プラットフォーム”の構築を開始(DNP)
何年まえだったか覚えていないのですが、かつて丸善方面からこの構想の部分的な話をうかがったことがありますね。今はDSRも進んでいますし、仕様に対する理解も当時より柔軟になってますので取り組みやすいと思います。「即出荷できる数を刷る」ならばコストはかなり下がりますよね。
BookTok の書籍: BookTok は読書にどのような変化をもたらしましたか?/Books on BookTok: how has BookTok changed reading?(The Bookseller)
BookTokerのインフルエンサーのコメントもあります。これらショート動画を使った書籍の紹介は、新聞や雑誌に掲載されている書評と違うのはわかるのですが、ブログでのレビューや書評SNS、X、インスタともまた違うんでしょうかね。その辺のニュアンスがわからないんだよなあ。
読書メモ:
『AI vs. 教科書が読めない子どもたち』
『読書メモ:ポリコレの正体 「多様性尊重」「言葉狩り」の先にあるものは』
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