デジタルブックニュースまとめ 2024/11/17

デジタル書籍・AI・海外版権

デジタルブックトピックス:

オーディオブック・ポッドキャスト・音声関係

タイパ重視…聞く読書「オーディオブック」じわりブーム 読書時間が大幅減少の一方…「ながら読書」で生活に取り入れる人も(TBS NEWS DIG)

ふんわりした内容ですが、まあそんな感じですよねえ。読書と「ながら」もそうですが、音楽やポッドキャストとの競合がガチかなあ。


AudibleとCrayolaが提携し、子どもたちの創造性を育む/Audible and Crayola Partner to Foster Creativity in Children(Good E Reader)

AudibleとCrayolaが提携し、子どもの創造力を育むためのユニークな体験を提供するプロジェクトを開始しました。このコラボレーションでは、オーディオブックを聞きながら子どもたちが絵を描くという、聴覚と視覚を組み合わせた新しいアプローチを提案。楽しみながらストーリーに没入できるだけでなく、想像力や表現力を自然に伸ばすことが目的です。フィジカルな試みもあるようでいいですね。


株式会社LYZON、「企業対抗オーディオブックマラソン」に参加し、「企業ベスト賞」を受賞(株式会社LYZON)

株式会社LYZONは、オーディオブック活用により「企業対抗オーディオブックマラソン」で企業ベスト賞を受賞。社員の約3分の1が利用する福利厚生制度「audiobook.jp 法人版」を通じて、移動中や隙間時間を有効活用し、学びの機会を拡大。耳からの学習を取り入れることで、社員の成長と効率的なインプットを推進しています、という内容です。マラソン好きですね。ブックマラソンがオーディオブック参入もありますしね。


オーディオブックはSpotifyの利益率向上に貢献/Audiobooks Contribute to Higher Spotify Margins(publishers lunch)

Spotifyの2024年第3四半期決算報告によると、オーディオブックと音楽がプレミアムサービスの粗利益率を31.1%に押し上げました。プレミアム会員数は前年同期比12%増の2億5,200万人に達し、売上高は19%増の39億8,800万ユーロ、営業利益は4億5,400万ユーロを記録しました、とのことです。タイミング的にはオーディオブックサービスのローンチが起爆剤になっている、ということなんでしょうね。有料会員ではないので最後まで読めないのでアレなんですけど。


Spotifyとの提携でハーパーの売上が向上/Spotify Partnership Bolsters Harper Sales(publishers lunch)

非会員でも見られる冒頭部分だけの情報ではありますが、デジタルコンテンツ、特にオーディオブックが売上増大に貢献しているとのことです。Spotify分はどこもカニバラずに純増になっているのかしら。


ElevenLabs の新しいプロジェクト機能により、オーディオブック作成オプションが強化されました/ElevenLabs’ new Projects Feature Offers Enhanced Audiobook Creation Options(Good E

書籍やスクリプトをオーディオブックやポッドキャストに変換する新しいTTXツールですね。この機能はePUB、TXT、PDF、HTMLなどの形式に対応し、URLからの読み込みも可能とのこと。ユーザーはテキストエディタで内容を編集し、特定のテキストブロックに異なる声を割り当てることができます。また、VoiceSwitcher機能により、オーディオブックの再生中でもAI音声を切り替えることが可能です。英語サービスですが、拡大予定とのことでこの辺りの技術は日本語でも突然現れそうな気がします。


2000年代のベストオーディオブックでリラックス/Chillax with the best audiobooks of and about the 2000s(Audible blog)

米国でも昭和レトロブーム的なものがあるんですかね。

電子書籍・コミック・リーダー端末・アプリ

コミックシーモア、初公表の売上高「812億円」が驚異的…巧みな有料戦略(business journal)

コミックシーモアは、2024年3月期の売上高が812億円に達し、11期連続で増収増益を達成しました。豊富な無料漫画の提供や、月額780円の「読み放題ライト」、月額1,480円の「読み放題フル」などの有料サービスへの巧みな誘導が、収益増加の要因とされています。「巧みな有料戦略」か。無料で広告モデルから課金中心に、の大きな動きは韓国でもありましたね。


リアル書店「宮脇書店」と電子書籍ストア「honto」が協業 相互送客でシナジー(hontoPR事務局)

大日本印刷が運営する「honto」は、全国200店舗以上を展開する「宮脇書店」と協業を開始し2024年11月より、宮脇書店店頭で「honto新規入会促進キャンペーン」を展開。hontoアプリ利用者の増加を目指す。オンラインと店舗双方の強みを生かした送客を図り、読者の利便性向上と書店の利用促進を目指す。リアル書店と電子ECのハイブリッドを拡大するということですね。丸善・ジュンク堂・文教堂と並列して宮脇書店ということなんでしょうかね。


【10/31まで】話題の本の要約サービスがずっと330円(Summary)

見出しの通り、もう「終わった」ニュースなのですが後で知ったのでご紹介です。本の要約サービス「サマリーオンライン」は、2024年10月31日をもって、先着3,000名限定の月額330円(税込)のキャンペーンを終了しました。11月1日以降の新規登録者は、月額880円(税込)でサービスを利用できます。要約はAI時代にますます話が難しくなっていくのだろうなあ、と怯えています。


SBクリエイティブ公式の電子書籍販売サイト「SBCr電子書籍ストア」が11月12日にサービスを開始(SBクリエイティブ)

SBクリエイティブ株式会社は、2024年11月12日に公式電子書籍販売サイト「SBCr電子書籍ストア」を開設しました。オープン記念として、11月25日まで全作品を対象に購入金額の80%をポイント還元するキャンペーンを実施しています。すごい、これだけアイテム数があるストアを直営、運営どれぐらいのパワーがいるのでしょう、聞きたいです。ラノベやコミックのラインナップをもっと引き上げるのが狙いなんですかねえ。ちなみにBinBでしたよ(まずそこをチェックする癖が)。


今やウェブ向けを意識しなければ収益化は難しい」相次ぐ出版社の電子コミック開設、活況のワケは(東京新聞)

出版社が相次いで電子コミックサービスを開設する背景には、紙媒体の売上減少や流通コスト削減の課題、在庫不要や読者ニーズに合った作品提供が可能で収益向上の鍵となっています。ウェブ向けを意識なのか、デジタル中心にするのかはかなり話としては違いますよね。文字ものの電子購入率はまだまだですが、進んでいくのでしょうか(他人事みたいにいうな)。


グリーグループのDADANが電子書籍業務DXのクラウドツールを開発、日本文芸社への導入が決定(グリー)

グリー株式会社の子会社であるDADAN株式会社は、電子書籍業務の効率化とコスト削減を実現するクラウドツール「DEDEN」を開発、提供開始しました。書誌情報やファイルの管理、EPUB制作、話分割などの機能あり。株式会社日本文芸社が「DEDEN」の導入を決定し、電子書籍業務のDXを推進します。グリーってGREEのグリーですよね?ふうん。そして日本文芸社ということはMDのソリューソンにも関わる話なのでしょうか。


検閲のない読書と執筆、インディーズ本を愛する方のためのInkittアプリ/Censorship free reading and writing, Inkitt App for the love of Indie books(Good E Reader)

Inkittは、独立系作家が自由に作品を発表できるプラットフォームで、人気作品は姉妹アプリGalateaで出版契約を結ぶ機会があります。読者は無料で多様なジャンルの作品を楽しめ、作家は100%のロイヤリティを得られます。また、アプリ内での執筆ツールや読者との交流機能も備えています、とのことですがこれは日本でいうと「なろう系」のワンストップ電子出版モデルみたいな感じなんでしょうかね。だとすると日本の方が結構前からやってますよっていう認識でOK?


Amazon が MAC 向け Send to Kindle をリリース/Amazon releases Send to Kindle for MAC
(Good E Reader)

Send to Kindleってやめる方向じゃなかったんでしたっけ?いや、いいんですけど。

出版とAI

画像に「AI学習阻害処理」、出版社&漫画レーベルが続々宣言 X規約に投稿内容「学習」明記が影響か(Yahoo News)

今月15日から適用されるXの利用規約に、ユーザー投稿が同社のAIモデル学習に使うよと明記。これを受け、幻冬舎コミックスやフランス書院などの出版社や漫画レーベルは作家の権利保護のため、投稿画像にAI学習阻害処理やウォーターマークを施す対応を開始、とのことです。拡散させたいのにマスクしないと、とはマスクさん、これいかに。異ー論マスク。

グローバル・各国事情

偕成社の絵本、米国で最優秀絵本賞受賞(新文化オンライン)

みやこしあきこ『ちいさなトガリネズミ』受賞とのことです。おめでとうございます!


MANGA総研が第0回マンガアニメのIPリサーチ調査実施マンガ・アニメIPのグローバル市場規模は約3.7兆円超に!IMART2024追加情報等(一般社団法人MANGA総合研究所)

MANGA総研はマンガやアニメの知的財産(IP)に関する市場調査を開始し、第0回の結果を発表。マンガ・アニメIPのグローバル市場規模は約3.7兆円で、特に海外市場の成長が顕著。今後、調査精度を高め、毎年の発表を目指すとのことです。大変興味深い資料で、ぜひ今後もよろしくお願いいたします。グッズの売上すごいですね。どこからどこまでがグッズなのかも知りたいです。

海外比率は2022年時点では全体の4割弱程度の1.5兆円となっており、年々増加傾向にあるため、2026年頃には5割(半々の比率)に達すると考えられる

漫画以外でも見つけないとですね。


上海児童図書フェア初日プログラム/Opening Day Programs at Shanghai’s Children’s Book Fair(publishingperspectives)

上海のブックフェア:明るいスタンド、忙しい会議/Shanghai’s Book Fair: Bright Stands, Busy Meetings(publishingperspectives)

2024年11月15日から17日まで開催された第11回中国上海国際児童図書展(CCBF)は、約480の出展者を迎え、3日間で約45,000人の来場者を記録しました。 このイベントは、ボローニャ・ブックフェアとの6年目の協力関係のもと、国際的な児童書の交流と権利取引の場として機能しました。 会場では、マルコ・ポーロの没後700周年を記念した特別展示や、アジア太平洋地域の新興出版社を紹介するラウンジが設けられ、多様なプログラムが展開されました。 また、業界関係者同士の再会や新たなビジネスチャンスの創出など、活気に満ちた雰囲気が漂い、児童書市場の成長と国際的な連携の深化を象徴するイベントとなりました。

その他のトピックス:

Amazon は次に Amazon ブッククラブを廃止するのでしょうか?/Will Amazon Discontinue Amazon Book Clubs Next?(Good E Reader)

Amazonは最近、Kindle VellaやFreeveeなどのサービスを終了しましたので、2020年に開始されたAmazon Book Clubsも同様の運命をたどるのではないかとの懸念が高まっているとのこと。こんなコミュニティサービスがあったことは知りませんでしたが、4年前、最近作ったんだということにも驚きました。ブッククラブの歴史が長い国なので。。さてどうなるでしょう、少なくとも日本には来ないと思いますが。

読書メモ:

『頭がいい人のChatGPT&Copilotの使い方』 橋本大也 (著) かんき出版

『小さな会社の勝算 90日で売れる仕組みになるデジタルマーケティング』
谷田部 敦 (著) かんき出版

『リスキリング大全―キャリアの選択肢が増えて人生の可能性が広がる』
著:清水 久三子 東洋経済新報社

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