読書メモ：成瀬は信じた道をいく(audiobook.jp)

前作、『成瀬は天下を取りにいく』の時はオーディオブック聴き比べをしようとaudiobook.jp版とaudible版を聴き比べてみたりという遊びをしていました。どちらも主人公成瀬の声色と口調が似ているのが、偶然でしょうが面白かったのです。

続編が出ていたのはもちろん知っていたのですが、なんとなく聴くタイミングがなく今になってしまいました。聴き放題の新着作品をポンポンとライブラリに入れるので以前ライブラリに入れたものがどんどん奥にいってしまうのですよね。

女子中高生の成長青春ストーリーをおじさんが読んで爽快感を得て絶賛する、というのは甚だ気持ち悪いものがありますが、現実世界でもLINEで書いてあることがさっぱりわからない女子高生と暮らしているのでご了承いただきたい。マイペースでものいいもストレートな我が娘も成瀬に比べたら気にしいだし、同調圧力に関してのアンテナは一応機能していると思います。

本作は、その後のストーリーということで、まさに続編です。進学や状況の変化によって新しい人も続々登場します。高校３年生の親を持つ父親も、前作は全く気配を感じませんでしたがキャラ強めで出てきます。血の配合がリアルですね。ちょうど今始まっているNHK朝ドラ「おむすび」のお父さんも濃いめですが、ああ、そうなりますか、なっちゃいますよねわかります僕はならないけどという感じで。

今回も盟友島崎さんの心理の移ろいを楽しむのが醍醐味です。はい、書いてしまうと気持ち悪いですが最もアンテナを立てるポイントだと思います。プレーヤーは増えながら関係性も絡んでいきながらもストーリーがスムーズに転がっていくのがやっぱり気持ちいいですねえ。楽しかったです。