結論からいうと、通読はしましたが理解度は今ひとつ、よりも落ちるかなあ、あまり頭に入らなかったと思います。もともと地図とか方向に弱く、さらに歴史の知識が薄い。という中で図版も見ずに言葉だけで追っていくのはちょっと背伸びしすぎたかもしれませんね。
英米系地政学という流派と、大陸系地政学という流派があるのだそうです。学問としての経緯もあるでしょうが、どこの国で、どの条件で考えられたか、もあるでしょう。海を中心に考えるか、大陸の中心からで考えるか、という起点で変わってくるのでしょうか。学問として独立して、というよりも国策と一緒になって研究されてきたんですね。
ここに関しては私は大陸的な考えをどうしても持ってしまいます。なぜかというと私は「信長の野望」「三国志」といういにしえの「シミュレーションゲーム」に高校生という貴重な時期をほぼ捧げたからです。ひたすら陸の領地面積を増やしていき、天下統一を目指すのです。近所の友人と、ひたすらひたすら毎日やっていました。一度統一すると、今度は違う国から始めたくなります。上手くなってくると、最初に僻地の国力の弱い国から始めてみたりします。その厳しい条件下でも簡単に天下を取れるようになると、自然にゲームから卒業、となるのです。
英米系地政学的な視野を持つには、「大航海時代」というゲームをしていれば良かったのですが、あいにくそのゲームが発売されたのは1990年、浪人生でした。大航海時代をやり込むことで英米系地政学の視野は得られたかもしれませんが、大学受験に失敗して大後悔時代を送ることになったでしょう。
戦争をするという判断、有利に進めるための学問、ということになると響きは悪いですが、外交や貿易、はたまた観光などビジネスや生活にもつながるような教養になれば楽しいことになりそうですね。読書したことに対しての自分のメモなので、まあたまにはこういうのもご了承くださいませ。
戦争の地政学 (講談社現代新書) 篠田 英朗 (著)
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