これを書いている今は世の中ちょうどお盆で、お休みが集中する時期でございます。 帰省ラッシュで東京が単純に空洞化するわけではなく、東京ディズニーリゾートに地方から来るお客さんも大勢いるでしょう。いずれにしても、一年で有数の繁忙期である事は間違いないことでしょう。連日、昼間は35度以上の暑さが続きます。来園客も働いてる人も、さぞかし大変なこととお察し申し上げます。
このシリーズを読むのは2冊目です。前回読んだのはタクシードライバーだったので、タクシーを日常的に使うことがある私にとっては身近かつだからこそ新鮮な話が盛りだくさんでした。そういう意味では私ディズニーランドに2回ほどいった事はありますが、ディズニーシーはなく、ほぼ素人でございます。
サービスの分野において、ビジネス書やビジネスの記事ではディズニーというブランドは非常に大きくまた書籍もたくさん出ているところではあります。また今でいう推し活含め元祖キャラクタービジネスとしてIP強化を昔からやっているわけです。そして この巨大なエンターテイメント施設を支えるたくさんの数のキャストたちも、そのファンビジネスの経済圏のいわば中の人として志願して入ってくる理想的なモデルなんだろうなぁというシステム的な理解私をしていた次第です。とはいえそこにいる全員が全員モチベーション高く帰属意識高く振る舞っているとはさすがに想像できませんが、やはり夢の国ルール、夢の国らしさの同調圧力みたいなものが研修含めでき上がっているんじゃないかなぁと。
だとしたらですよ、そんな同調圧力が存在するところに「近所に住んでいるから」「ちょうどシフトと会うので」「たまたま」な理由で入ってきた人がいたら地獄になるのではないか。その前に、成立しなくなってしまうのではないだろうか。恐怖に感じます。実際、どうなのか。
著者はサラリーマン生活の最終ターン、50代後半で早期退職をして、ディズニーのキャストに転じたというキャリアです。なかなかのジョブチェンジです。しかも、カストーディアルと呼ばれる清掃係。かなりにタフです。職場での、キャストの中での人間関係、管理職社員との人間関係、色々なお客が色々なことを言ったりやったりしてきてどうする、など夢の国での人間くさい色々が、大企業で長いこと社会人経験を積んできたベテランの口から日記形式で語られます。
次にいく機会が、果たしてあるかどうかわかりませんが、もしその機会がありましたら、アトラクションに乗っていないつなぎの時間などもヒマになることなく、キャストの皆さんのお仕事を横目で観察し答え合わせすることができそうです。

「ディズニーキャストざわざわ日記」笠原 一郎 著 フォレスト出版
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