読書メモ:ドリルを売るには穴を売れ(青春出版社)

オーディオブック読書メモ

ストーリー形式でビジネスのノウハウを解説する形式の本は昔からありました。ザ・ゴールのシリーズなどは20代前半に読んだと思いますが、あの分厚い本をガシガシと一気にいきましたね。こんなガチビジネスのストーリー本が、よくベストセラーになるものだなあと驚きつつ、ノウハウの伝え方、理解させ方の巧みさとそれを考えさせないストーリーの面白さに納得もしたものでした。

法経書からビジネス書というジャンル名になっり認知されてきた頃だったと思います。定着したぐらいですかね。ストーリー形式の書籍はそれからも出続けましたが、ロングセラーとして読み続けられているタイトルは少ないのではないでしょうか。その後マンガでわかるという表現方法も出てきて、書店の売り場が賑やかになりましたが、ベストセラーとなった書籍の普及版というような形で、親本の裾野を広げるような形が多かったと思います。

一方でビジネス小説というジャンルがそれとは別にあります。これは文芸書のジャンルでテーマが企業であったりビジネスであったりという違いがあります。こちらは『下町ロケット』や『海賊とよばれた男』など書籍もベストセラーになり映像化もされた作品も多いですね。これらもマンガになっているか。。小説家が書くか、ビジネス書作家が書くのか、という違いもあると思いますが小説家とビジネス書作家の境界線は厳密にあるわけではないですが。ハウツーが目的なビジネスストーリーと、小説作品としての面白さが目的の文芸書との違いがあるかも知れませんね。

そういう意味で本書は典型的なビジネス書、マーケティングを指南するビジネスストーリーです。先生というかメンターというか、2枚看板で主人公を見守り、育てていきます。ひたすら長い前置きをしてしまいましたが、どうしても小説に比べてストーリーの妙味は少なめになるビジネス書も、オーディオブックで聴くとエンタメ性が上がって自然に入ってきます。ナレーターさんは大変かと思いますが、「お勉強」として読むのならオーディオブック版はおすすめですね。マーケティングの入り口について粘着でくどくど教えてくれるのですが、それも登場人物のキャラクターに乗っかる形で自然に読めます。ロングセラーのオーディオ版、こういう形であらためて出会いとなるのはいいですね。

著:佐藤 義典, 読み手:佐藤 義典
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