読書メモ:どう生きるか つらかったときの話をしよう 自分らしく生きていくために必要な22のこと

オーディオブック読書メモ

アマゾンの、本書のカタログの内容紹介のテキストに、こうある。

後悔なく生きるのは
宇宙に行くより難しい――。

「コロンビア号事件」「仲間の死」「自己否定」
「他人と比べてしまう苦しみ」
宇宙飛行士、野口聡一が苦しみから
再出発し、たどり着いた
「自分らしく生きること」の本質とは。

競技とは違いますが、オリンピックでメダルを獲るぐらいの、針の穴のような難易度。高度な専門性に加え体力も求められるでしょう。コミュニケーション能力も高度なものが必要でしょう。そしてその宇宙での活動や実験は人間の未来の可能性を切り拓くために優先順位を設定されて準備された重要なものであるのは間違いない事です。そのような重大な任務を、地上の多くの関係者と、宇宙船打ち上げの莫大なコストと、全世界の注目と、事故や想定外のミスなどのリスクを背負って旅立つわけですよね。普通の出張とは話が違いますね。

そのような認識が私にはあったので、職業に優劣とか貴賤とかそういう話じゃなくって、ですよ。地球の未来を考えるに科学者は重要だ。そして宇宙飛行士はさらにプラス体を張っているから地球のエリート中のエリートではないだろうか、というふうに勝手に考えていたのでした。こういう時、いわゆる学歴とかキャリアとかの、スペックとしての優秀さに加えて「であるからには人格的にも清く正しく美しく素晴らしいはずである」と決めつけがちです。無意識に、勝手にアゲちゃうのです。

そんな刷り込みというか偏見、というかアンコンシャス・バイアスをもってさらに踏み込み、「本書は小学校の図書室にあった偉人伝のように、成功した人には必ず努力や挫折があったという若者向けの啓発書である」と思い込んで読みました。全く違いました。野口さんは有名になり栄誉を得てから悩み後悔した時期を過ごしていたのでした。今の自分の年齢の頃も真っ只中だった事でしょう。

栄誉と責任・重圧やその周辺の賞賛・興味・妬みなどはサラリーマンだってある事でしょう。ただその責務や注目度は普通の勤め人ではなかなか経験しない強さであろうし、それは打ち上げ時のGのように、たとえ準備され訓練されていても強烈に自分に及ぶものなのでしょう。これから団塊ジュニアが大量に第二の人生にシフトしていく事でしょう。自分の価値観、持っていきましょう。

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