読書メモ:タクシードライバーぐるぐる日記――朝7時から都内を周回中、営収5万円まで帰庫できません

オーディオブックについて

このシリーズ、どの職種が最初でしたっけ。なるほどそそるなと思いました。そう、タクシーに乗って流れで世間話をすることもありますが、コロナ以降はあまりおしゃべりしなくなりましたね。昔の友人がタクシードライバーをやっていると人づてに聞きましたが、その知人も生活パターンが違ってなかなかあっていないとのことで、そういう理由も実際のところどういう仕事なんだろう、という謎めいた感じを与えるのでしょう。

本書は訳あって齢50でタクシードライバーになった著者が、求人情報を見て面接に行った時の様子から、研修、はじめての乗客を乗せた乗車まで、経験した人しか知らないタクシー業界の監修が日記の形で具体的に描かれ、社会見学的な楽しさで読むことができます。タイトルの「営収5万円まで帰庫できません」みたいな日々の売り上げの話、ワンメーター客はどうか、困った客の扱い、うれしい出来事、同僚とのコミュニケーション、そして家庭の事情も。1トピック1日の日記の形で綴られています。感情移入して読んじゃいますね。知らない業界の社会見学。普通のおじさんの日常と人生。これはフォーマットの妙もありますが、面白いなあ、いいなあ。

私のように完全に興味本位、好奇心だけで手に取る人も多いでしょうが、このシリーズが増えて「業界に入りたい人」が実情をこの本で知る、みたいなのもありじゃないかなあ、と思いました。

著:内田 正治
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内田正治 (著) フォレスト出版

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