今週のデジタル書籍トピックス 2023/12/24

オーディオブックについて

週に一度のルーチンぐらい続けないでどうするという話ですが、怠けてしまいました。読書時間も減っているのを実感しております。色々停滞気味です。アソシエイトのリンクも変わったり、ブログそのものも手を入れられていないので冬休みに少し時間を使おうと思っています。

Spotify、今年3回目の人員削減を発表。人気の一方でビジネスがうまくいかない理由」(wired.jp)

オーディオブック関連でのリリースが続いていてこのブログでも毎週のようにご紹介したspotifyですが、すでに音楽サービスとして不動のシェアを持っていて安泰なものと思い込んでいたらこのようなニュースも。従業員の17%、1500人の規模で、今年3回目とは日本の会社ではなかなか見ないスケール感ですね。


ビッグテクノロジー、出版、プライバシーの苦境/Big tech, publishing, and the privacy predicament(good E reader)

ネットストアのおすすめに「え、なぜこの本が?」と出てくるのにギョッとした経験は誰もがあるのではないでしょうか。密かに興味深いと思っていたことや、つい最近知人と話した著者の本がリコメンドされていると、え?なんで?聞いてた?となりますよね。さらに読んでいる本のテーマやその本に出てくる固有名詞から色々とおすすめを抽出されるのは不気味感があります。村上春樹の書籍を読んだらビールの広告が出てきました、ぐらいならかわいいですけどね。


中国のネット文学の「1クリックで海外進出」が実現 AI翻訳がサポート(人民網日本語版)

生成AIの翻訳能力は、ついつい全幅の信頼を寄せてしまうほど精度が高くて驚かされます。といってベタに間違えることもまあまああり苦笑させられることもあります。中国に限ったことではないですが、自国のコンテンツをグローバルに展開するハードルが一気に下がった、というのは事実でしょう。そうなってくると出版社同士がエージェントを介して契約する既存の翻訳版権のスキームに載せるのではなく、両国の販売プラットフォームの提携が一番手っ取り早いですが、果たしてどうなるか。ことデジタルに限れば後者になると思うのですが。他人事ではなく注視してまいります。


グーテンベルグプロジェクトは5000冊のオーディオブックをAIを活用して作ったが、実際のところどうなんでしょう。/Project Gutenberg Produced 5,000 AI Audiobooks, but How Do They Sound?」(book Riot)

このブログでもグーテンベルグプロジェクトの生成AI活用によるオーディオブック制作については取り上げました。選書の多様性に難があるとか、まだ合成音声の朗読の質は人に劣る、とか手厳しいです。その上で、視覚が使えない人には有意義であるが、と。確かに詩と絵本と哲学書の読みわけまでは難しいでしょう。大事なのは元のテキストがあることで、それさえ保存できていればあとは技術の進歩で朗読等もレベルアップしていくということではないかと思います。


読書がまた楽しくなった!Book tokが熱い/BookTok! “It’s Made Reading Cool Again”」(good E reader)

中国発のSNS、TikTokですが、欧米でのBookTokの話題もよく聴きますね。これはプラットフォームとあっているということなのか、どうなのでしょう。書評メルマガから書評ブログもそれぞれインフルエンサーを輩出しているわけなので、これから出てくるのでしょうか。


ミシェル・オバマ、愛される(しかし物議を醸す)児童文学のオーディオブック版の朗読をする/Michelle Obama Narrates Audiobook Version of a Beloved (But Controversial) Children’s Classic」(the root)

なんとも直訳のタイトルですが、ミシェル・オバマさんがセンダックの絵本のオーディオブックナレーションをするとのことです。タイトル写真はなんだこれと思いましたが読み聞かせ会なんですね。


コンテンツ ライブラリのスポットライト: メタデータ/Tech Forum content library spotlight: Metadata」(booknet canada)

BISACとかONIXとかですね、どうにも理解するのに難しいものが入ってきて、フィットしているかわからないけど使うしか選択肢はなく苦しんでおります。この記事はカナダのものですが、オーディオブックのメタデータもチャプターレベルで入れているんですね。ブラウズで探しやすくなるのか、ユーザーにとってどういう見え方に工夫されているのか興味があります。具体的にはkoboとか見ればいいのでしょうかね。


Z Library には、ユーザーの利便性を高めるために多数の新機能が導入されています/Z Library introduces a slew of new features for better user convenience」(good E reader)

Z libraryは初めて聞くような気がしますが、いくつかの日本の記事を読むと海賊版サイトだとあります。どうなのでしょう、この記事ではそのような切り口ではなくユーザビリティ改善の話のようですが。学生向けの教科書や論文が多いようですが、アカデミックな領域への狙い撃ちも痛いですねえ。


中国電子書籍大手「閲文集団」、テンセントのアニメ事業を約120億円で買収」(中国経済新聞)

こちらも中国IPに関する記事ですね。読んでみると、テンセントの子会社同士、兄弟なのでしょうか。組織改変でIP強化とスピードアップということなのでしょう。「中国のネット文学の「1クリックで海外進出」記事にもありましたが、生成系AIの登場をきっかけにしたIP活用のこれからについては中国のスピード感にも注目ですね。


電子書籍など購入したはずなのに「所有」していない場合は著作権侵害しても盗んだことにはならないという主張」(gigazine)

オンラインコンテンツは購入したのか閲覧権を得ているのか、サービスによって違うのでしょうね。何を持っているのかがわからないと著作権侵害しているかどうかもわからないですね。まあCDレンタルとかの頃もおおらかに何でもできちゃったわけではありますが。

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